POSTED ON 2018年11月23日 1 MINUTE READ BY SIXTYMAGAZINE TEAM
アーティスト、ファッションアイコン、アートディレクター、ラジオDJなど様々な面を持つ彼女。どの分野でも独特のセンスで多くの人を魅了し、止まることを知らず、新たなものを創造していく。そんなとんだ林蘭さんの魅力と、会期中の個展『レギュラーサイズ』についても話を伺った。
―とんだ林さんは、現在のお仕事に至るまでOLをされていたと伺いましたが、なぜ今の活動を始められたのですか?
OL時代は、特に何もやっていなくてただ普通に働いていたんです。最初は漫画家になりたかったんですけど、何も勉強してないし、絵も描いてないし、自分にはなれるわけないなと思っていて。でも突然、目指してみようと思った日みたいなのがあって、そこで急にスイッチが入ってからは凄く絵を描き始めましたね。
―凄い行動力ですね。OL時代は、アパレルから事務のお仕事に変えられえたようですね?
行動力は自分でもある方だと思います。でも、人に流されやすいんですけどね。何も考えないで、就職もしちゃったし。アパレルの仕事は思っていたよりも凄く大変で、自分がずっとこの会社にいるイメージが湧かなかったんですよ。それに、ここで働いていたら自分の時間を作れないんじゃないかなって思って。だから定時に帰れる事務職に転職しました。「絵をやろう」って決めたのもその時で、絵を描くために働いていた感じです。
―仕事を変えたことが、絵を描き始めることのきっかけになったのですね。
そうですね。時間が空いてから沢山絵を描き始めたんで、本当にやりたいことを見つける良いきっかけになりました。最近、友達と「ほんとに暇な時家で1人とかいてそのとき何してる?」みたいな話になったんですけど、凄く歌が上手い子は家でずっと歌を歌っていて、それでいうと私はずっと漫画読んでたので、多分、本当に好きなことって、暇なときにやることだなって思うんですよね。
―最初は漫画だったんですね『eyescream』での漫画の連載は以前から拝見しておりました!そちらはとんだ林さん自身の日常からヒントを得ているのでしょうか?
日常の延長で、出来事やモチーフが誰もが共感できることなんですけど、それが少し現実と非現実的との間みたいなのが好きなんですよね。道を歩いていたり、音楽を聴いていたり、ライブを観ている時に、普段思っていることを、1人の時にバッと出す感じです。
―とんだ林さんの作品は“猟奇的”や“毒々しい”と言われること多いと思うのですが、最初からコンセプトや発信したいメッセージみたいなのがあってそれを作品に落とし込むってイメージでしょうか?
自分でも分からないんですよね 。こういうのが、見ている人に「げっ!」て思われるのは段々分かるようになったんですけど、未だに人から「あれグロかったよね」って言われてから気がつくこともあります。コンセプトとかも特にいつも決めてなくて、その時々で好きなものを使って製作していますね。テーマは考えずに、いつも今の自分に作れるものを作っています。
会期中の個展『レギュラーサイズ』について
ー開催中の個展「レギュラーサイズ」について伺いたいのですが「レギュラーサイズ」という名前はどこから?
メインヴィジュアルがナプキンの立体作品なので、それに付随するタイトルが良いですねってVOILLDの伊勢さんと話していて。ふたりでいろいろ話し合って決めました。

ーこの個展会場の『VOILLD』は、とんだ林さんの最初の個展の時から使用されていますがどういった経緯で?
VOILLDがオープンする年に、ディレクターの伊勢さんに声をかけていただいたんです。1年目はまだほとんどわたしのことを誰も知らないような状況だったのですが、ここで展示をさせていただいているおかげで、多くの方に知ってもらえるきっかけになっています。
ーメインヴィジュアルはなぜナプキンに?
石膏粘土を使ってみたかったので、これにしました。基本的にメインも全部、『VOILLD』と相談しながら作ってます。テーマとかも決めないで、水彩画とかも書いた中から「お花が良いね」っていう話になって描いていって。鉛筆のドローイングとかは、落書きみたいに書いてます。
―今回展示している作品の中から、特にお気に入りの作品はありますか?
これまではアクリル絵の具で絵を描いていたのですが、今回初めて水彩で描いたお花の絵のシリーズは自分でも新鮮で気に入っています。あと鉛筆で書いてる絵なんですけど、今までずっとペンで描いてたんですけど、鉛筆に変わるだけで、全然違った楽しみがありましたね。「絵をやるぞ!」と決めた6年前の初期衝動みたいなものがまた甦ってきた感じでした。
―今回の展示会のグッズも全部プロデュースされているのでしょうか?
グッズは伊勢さんと相談して決めながら、作っていただいています。自分だとイマイチこのアートワークがいいんじゃないかとか判断するのが難しいんです。だいたいのアイテムは、伊勢さんに「これどうかな?」とアイディアをご提案いただいています。
―この展示を楽しみにしてくれているファンの方々にメッセージをお願いします。
面白くて、新しいことに挑戦していきたい
―絵や漫画を中心に活動されているとんだ林さんですが、現在では、アーティストのジャケット制作や映像に至るまで様々な方面で活躍されていますよね。多くの方々と接する機会も多いと思うのですが、その中で最近気になっている方はいらっしゃいますか?
いっぱいいます。この前、『SPRiNG』の12月号(11/23日発売)でご一緒させていただいた高校1年生のシンガーソングライター、崎山蒼志さんの曲は今年出会った作品の中で、衝撃でした。いつも『SPRiNG』の対談相手は私が選ばせていただいているんですが、崎山さんの場合は編集長からも提案があったんですよ。私も是非お会いしたいと思っていたのでお願いしました。
―そうやって多くの方々と関わる中で、周りから影響を受けることもあるのでしょうか?
作品自体が影響受けているかは分からないんですよね。色んな人に会うと刺激になりますし、その人たちに対して憧れの気持ちをもつこともあるんですけど、やっぱり自分の身の丈にあったものを作ることを大切にしています。コラージュとかも思い付きに近い形でその日に気になった写真とかのパーツを動かして重ねてみたいな感じなので。
―現在新たに興味を持っている分野などはあったりしますか?
映像に興味があります。今回の展示会では作りためたコラージュ動画を流していますが、実写の動画をつくってみたいです。CMチックな短編もストーリー性のある長編も作ってみたいです。
―詩を書いたりする文章には興味あったりしないんですか??
読むのは好きですけどね。とくにエッセイは好きです。大体エッセイしか読まない。誰かが自分の言葉で自分の事を書いている本が結構好きなんですよね。自分で書くのも、たまにお仕事で機会をいただくのですがすごくたのしいです。文を書くのは好きですけど、んー…依頼がないときは全然書かないです。
ーありがとうございます。最後に、今後とんだ林さんが挑戦したいことを教えて下さい。
今年は『Zoff』と『マグネット』の広告でアートディレクターをやらせていただいたのですが、凄くたのしかったです。いつもの自分と違う仕事だったので刺激的で、とても勉強になりました。その企業、商品をどうよく面白く伝えられるかを考えることが、やっぱり全然いつもの作品作りとは違うので、今後もそういう仕事ができたらいいなと思いますね。
自分の型にはまらず、常に学び新しいものに挑戦してきたとんだ林蘭。漫画、ドローイング、CDジャケット制作から雑誌連載まで、次々と活躍を広げる彼女の足は止まることを知らない。新たにどんな活躍を見せてくれるのか、今後も目が離せない。
とんだ林蘭(とんだばやし らん)
1987年11月22生まれ。OLをやめ、アーティストに転身した異色のアーティスト(2013~)。独特な世界観と様々な表現方法で魅了し、ファッションアイコン、アートディレクター、ラジオDJとしても活躍している。木村カエラ、東京スカパラダイスオーケストラ、チュートリアルなどのグッズデザインも手がけ、あいみょん、大橋トリオなどのジャケットデザイン、ZOFF、マグネットのアートディレクションも担当した。現在、VOILLDでTONDABAYASHI RAN EXHIBITION‘REGULAR SIZE’ (2018年11月3日(土)~11月25日(日))を開催中。