バラク・オバマ元米大統領の妻ミシェル・オバマが、彼女の人生を語った回顧録『Becoming(ビカミング)』を11月13日に発売。

2018年に発売された書籍としては、最速で販売冊数を伸ばし、発売初週の売り上げは140万部を記録した。

アメリカで今年話題を浴びた、ボブ・ウッドワードの『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』の発売初週110万部を上回たとして話題を浴びている。

https://www.nytimes.com/2018/11/15/fashion/michelle-obama-stylist-meredith-koop.html

「Becoming me(自身の生い立ち)&Becoming us(バラク・オバマ元大統領と歩む人生)」

ミシェルは、シカゴの貧民街で生まれ育ち、努力の結果アメリカで名門プリンストン大、ハーバード法科大学院へ進み、弁護士に。

勤めていた法律事務所にインターンとして現れたのが、バラク・オバマだったという。

ミシェルは、この本で彼女が20年前に流産を経験した事、30代半ばに体外受精で2人の娘を授かったことについても赤裸々に語っている。

 

「流産した時は、孤独感と喪失感でいっぱいで、自分のせいだと思っていた。
流産について話し合う機会も無いため、誰にでも起こりうる事だと分からなかった。
だからこそ、これからそういう経験をするかもしれない女性達に、流産は誰にでも起こりうる事だと知って欲しい。

ミシェルは、今の大統領トランプが「バラク・オバマは、アメリカ生まれではない。」という噂を流し、アメリカ中でニュースになった件に関しても以下の様に語っている。

「ドナルド・トランプの大きな声で無責任な発言は、私の家族を危険にさらした。
この点で私は決してトランプを許さない。」

https://www.nytimes.com/2018/11/15/fashion/michelle-obama-stylist-meredith-koop.html

オバマ・ファミリーを支える、スタイリスト メレディス・クープ

元大統領夫人として、国際政治舞台で常に世間から見られる立場だった彼女は、話す機会よりニュースや写真で見られる機会が多かったため、あえてメッセージを衣装に託したという。

そんな彼女の衣装を、ホワイトハウスで暮らし始めて2年目から現在も担当しているスタイリスト、メレディス・クープは、ミシェルの衣装コーディネートから、娘達の相談相手にもなってくれ、オバマ・ファミリーには、貴重な存在だと感謝している。

メレディスはミズ―リ出身の37歳。ミシェルと初めて会った10年前は、まだメレディスは販売員だったという。

メレディスは、バラク・オバマが大統領の間、常にミシェルが参加するイベントに一緒に出向き、本当に大変な時に、オバマ・ファミリーをどんな時も、着心地が良い服と、家に居るくらい居心地の良い空間を過ごせたと、ミシェルはメレディスを”友達”と呼んでいる。

そんなメレディスは、初の黒人ファーストレディーという事、180cmのミシェルの長身を生かして、PTOに合わせて、有色人種のデザイナーや若手デザイナーを多く選んだという。

https://www.cosmopolitan.com/jp/beauty-fashion/fashion/gallery/g1559/michelle-obama-54th-birthday-180117-hns/

衣装は時に言葉より”気持ち”を伝えられる

・ノースリーブのドレスは、鍛えられた腕を見せ、親近感そしてエクササイズの大切さを伝える。

・H&MやGAPなどの洋服も取り入れ、気さくさ、庶民的を感じさせる。

・ネパール出身のプラバル・グルン、タイ出身のフィリップ・リム、インド出身のナイーム・カーンの有色人種のデザイナーへのリスペクトを示す。

・若手のトレイシー・レースやマリア・ピントは、ミシェルによって知名度が上がった。

教養があるミシェルは、海外の文化に常に感心を持ち、その国で運が良い色、良く思われない色など自分で着たい衣装が明確だったという。

現在メレディス・クープは、ミシェル・オバマの本の出版イベントに同行中。11月13日から12月19日までミシェルの故郷シカゴから『ブックツアー』が開催された。アメリカ国内10か所と英ロンドンを巡るこのプロモーションツアーでも、ミシェルの着る衣装に関心が高まっている。

この『ブックツアー』のチケットは、29ドルから販売し、一番高いチケットは1列目でミシェル・オバマのサイン、握手して写真が撮れるオプションが付き3000ドルだと言う。今のミシェル・オバマは、ビヨンセ並みのファッション・アイコンとしても人気が高い。

そんな彼女は、メレディス・クープの支えなしにあり得なかっただろう。