Netflixイギリスの人気シリーズ『ブラックミラー』の最新作『バンダースナッチ』
この映画は、ストーリー展開を視聴者がリモコンで操作し、視聴者の選択肢によって、エンディングまでもカスタマイズできてしまう”珍しく、新しい感覚の映画”として、世界中で話題を浴びている。
Netflixによれば、大きな結論は5つのパターン用意されていて、ネット上では「選択方法によって10ものストーリーが存在する」など、結論によっては40分、平均は90分、トータルで5時間12分の放映時間という不思議な映画。
日本では12月28日から公開されており、ぜひこの不思議で新しい感覚をNetflixで体験して欲しい。
『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』
この作品は、80年代イギリスが舞台。
アマチュアのゲームプログラマーであるステファンが、お気に入りの「バンダースナッチ」というゲームブックを元に自身のゲームを作り始め、ゲーム会社から契約依頼を受ける。その上憧れのゲームプログラマー、コリンにも出会う事で、大きな刺激を受けていく。
しかし、「バンダースナッチ」という本の元々のストーリーは、複数に分岐するシナリオから現実とゲームの区別が出来なくなり、妻を殺してしまうというモノ。そんな本を自身のゲームで再現しようとするステファンも、いつしか現実とゲームの区別が曖昧になっていく……。

視聴者がエンディングをカスタマイズできる事で、物事の可能性を広げられる
今回この映画は、様々な場面で2つの選択肢が与えられ、視聴者はリモコンで選ぶことができる。
そしてその後のストーリーが視聴者の選択肢によって変わるのだ。ネット上では、全パターンの攻略法まで載っているほど、多くの人がこの映画の虜になっている。とてもダークな内容にも関わらず、良いエンディングにするにはどうしたら良いか考えさせられるこの作品は、同時に人生の選択肢の重要さを教えてくれる。
人生に何度も訪れる選択を必要とする時、実はその小さな選択の点と点が将来に繋がっている事、決断次第で人生のエンディングがこんなにも変化するという可能性を感じさせられる作品だ。みんな違う意見や感覚があるのだから、映画も色々なエンディングがあるべきなのかもしれない。
この作品は、一般の視聴者だけでなく、世界中の番組制作に携わる関係者からも大きな反響を浴びている。

『ブラック・ミラー』シリーズの面白さ
急速な進化を遂げたテクノロジーと人間の醜い欲が交わった時に生まれる、私たちの近未来の問題をダークで不思議な世界観で繰り広げる、SFシリーズ。
- エピソードは1話完結の作品で、見やすい。
- 実際の現代社会の問題を解決するために開発されたテクノロジーの話なので、現代社会の問題が学べる。
- テクノロジーは、人間次第で善にも悪にもなりうる。
- テクノロジーで心は埋められない。
このシリーズは、様々な現代社会の問題と最新技術の可能性から起こりうる近未来が描かれ、1回見ても理解出来ない時がある。そのため、ネット上でその作品のバックグランドなどを読みながら、作品を見返すと深いストーリーの一つ一つが私たちの将来にも繋がって行くことに気づくのだ。
世界中が絶賛する『ブラック・ミラー』シリーズ、ぜひすべてのエピソードを見て欲しい。