「オーラルは、ロックバンドでありエンターテイナーでもある」THE ORAL CIGARETTES 山中拓也がクリエイティブにこだわる理由。

昨年に発売した4thアルバム「Kisses and Kills」は週間チャート首位獲得、残るはツアーファイナル横浜アリーナ公演のみとなった初のアリーナツアーも全公演完売など、留まるところを知らない2019年最注目バンドTHE ORAL CIGARETTES。

そのフロントマン・山中拓也を語る上で音楽とファッションは切り離せない。今回、ニューシングル『ワガママで誤魔化さないで』、収録曲『Color Tokyo』のMVについて、こだわり抜いた衣装や、新曲に込められた思いについて話を伺った。

ロックスターを描いた『ワガママで誤魔化さないで』

―まず始めに、『ワガママで誤魔化さないで』のMVについて伺っていきたいと思います。シーンが全部で8つほどあったと思うのですが、こちらはどのようなテーマで作られたのですか?

“アート・ファッション・ミュージック”をテーマにしていて、MVのストーリーとしてはロックスターの半生みたいなのをイメージして作っています。画面が左右にスライドして展開していくんですけど、左にスライドするときは成功して調子に乗ってわがままになっていく様子、右に行くときはその反動でロックスターが衰退していく様子を描いているんですよ。

―シーンごとに衣装も違うと思うのですが、どのようにセレクトしたのかを教えて下さい。

衣装もロックスターを意識しながら選びましたね。何十年代かのロックスターをモチーフにしたりとか、家のシーンではロックスターのパジャマ姿を想像したり。

―山中さんご自身と関りの深いブランドを衣装に起用したと伺いました。

そうですね。ダンスシーンはACUOD by CHANU(アクオド バイ チャヌ)、それ以外はMUZE(ミューズ)の服を衣装として着用しています。

私服でもそうなんですけど、服とかって作り手その人の背景とかが分からないとあんまり身に付けたくないんですよ。でも、MUZEは俺が東京に出てきたころから一緒に色々やっていた接点もあって。だから、今回のテーマが“アート・ファッション・ミュージック”ということもあり協力して頂きました。

周りの友人と作り上げた『Color Tokyo』

―では次に、先日MVが公開されたばかりの『Color Tokyo』についてお伺いしたいと思います。こちらはどんな曲になっているのでしょうか?

これは、自分達でどれだけやれるかっていうのを試そうと思った曲なんですよ。2020年のオリンピックを控えた上で、海外の人に日本の良さを若者がどう伝えられるか、カルチャーを押し出せるかをテーマにしています。

『ワガママで誤魔化さないで』も共通の意識があるんですけど、自分のプライベートで仲良くしている人達とやろうっていう気持ちが強くて。だから、衣装では友達のブランドを使うし、『Color Tokyo』に関しては監督やMVの中で日本舞踊を踊るダンサーさんもみんな友達なんですよね。

―『Color Tokyo』にも衣装へのこだわりが?

バンドの演奏シーンにおいては僕が全部セレクトしていて、これもACUOD by CHANUのものを使用しています。反対に街を歩くシーンに関しては、メンバー各自に用意してもらって。ストリート感を出したかったので、オーラル以外で身を置いている時の格好かつ、あんまりキメキメになりすぎないようにって、指示して持ってきてもらいました。

―アーティストの方ですと、スタイリストに全てお任せというスタイルも多いと思います。山中さんがファッションが好きな様子が伺えますね。

今まではスタイリストに入ってもらったりもしていたんですけどね、昔から衣装にはこだわっていたと思います。だから、ライブの衣装も、デザイナーと直接話しながら作ってます。そもそも、メジャーデビューした時あたりから、「人前に立つ人間がダサいのってどうなの?」っていう意識が俺の中にはあるんですよ。

ロックバンドでありエンターテイナー

―どちらの新曲もメンバーを始めとする色々な方の想いがこもったMVになっていると思いますが、どのようなところに注目してファンの方々には見ていただきたいですか?

ここ数年で、音楽ファンはバンド演奏シーンとかをやっぱり求めているってことが分かって、ロックバンドである以上、それが一番ストレートで伝わりやすい表現なのかもしれません。でも俺の中でオーラルは、ロックバンドでありエンターテイナーでもあるっていう認識なんですよ。だから音楽だけじゃなく、ファッション、アート、映像、全体をしっかり見て欲しいって想いがありますね。MVもそうですし、ジャケットとかも1ミリ1ミリにこだわって作っているので。

『ワガママで誤魔化さないで』のジャケットはどんなところにこだわったのでしょうか?

もっとわがままを追求したいっていう意味で子供にしたんですよ。子供ってピュアなわがままが出せるじゃないですか、あれが欲しいとかこれが食べたいとか。だから子供から見たわがまま(wgmm)っていうのを上に貼っていて。でもこれ実は、限定盤だけの仕掛けがあるんです。なので、実際に手に取って頂いてその仕掛けを見てもらいたいですね。

ジャケットの仕掛けに通じる話なんですが、この曲はロックスターを描いた曲で、今の時代に本当のロックスターはいないと俺は思っていて。SNSとかですぐに叩かれるし、周りが固められちゃって自由に出来ない感じ。ピュアなわがままが出せない。俺は本当のロックスターになるために、その状況から打開したいんですよね。

―山中さんの中にロックでありたいという気持ちがあるんですね。

そうですね。ロックスターみたいなのも周りからはあんまり決めつけられたくないですし。今回、『ワガママで誤魔化さないで』のMVでダンスしたことによって賛否両論が凄かったんですよ。ロックスター、バンドが踊っているなんてあり得ないみたいな。でも、俺らからしたらそういうバンドがいても良いと思うし、マイケルジャクソンだって俺からしたらロックスターだし。だから概念を決めつけないで、常識にとらわれずに今後活動していければいいなと思います。


【リリース情報】

ワガママで誤魔化さないで
THE ORAL CIGARETTES
3月13日発売

1. ワガママで誤魔化さないで
2. Color Tokyo
3. Like the Music
4. ワガママで誤魔化さないで(Instrumental)

■完全生産限定盤(10,000枚)
CD+DVD (スリーブケース仕様)

■通常盤
CD

[限定盤DVD収録内容]
2018年9月から11月にかけて行われた「Kisses and Kills Tour Live house series ~Directly to various places~」に密着した Live&Documentaryを収録

「ワガママで誤魔化さないで」
各音楽配信サイトにてダウンロード・サブスクリプション配信中
■配信サイト一覧URL(一部のみ)
https://a-sketch.lnk.to/the-oral-cigarettes-wagamama-de-gomakasanaide

 

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THE ORAL CIGARETTES

2010年奈良にて結成。人間の闇の部分に目を背けずに音と言葉を巧みに操る唯一無二のロックバンド。メンバーのキャラクターが映えるライブパフォーマンスを武器に全国の野外フェスに軒並み出演。2017年6月には初の日本武道館公演、2018年2月には地元関西にて大阪城ホール公演を開催し両日とも即日完売。リリースした作品は常に記録を更新し、2018月6月リリース4th AL「Kisses and Kills」はオリコン初登場1位を獲得。9月からアリーナ4公演含む全国ワンマンツアー「Kisses and Kills Tour 2018-2019」がスタート、2019年3月17日横浜アリーナでファイナルを迎え、9月に大阪・泉大津フェニクスにて初の野外主催イベントを2days開催予定。BKW!!(番狂わせ)の精神でロックシーンに旋風を巻き起こしている。※A-sketch公式サイトより