私立恵比寿中学 真山りか&中山莉子が語る、新アルバム『playlist』で魅せたエビ中の”色”とは。

今年デビュー10周年を迎えた私立恵比寿中学。それまでの可愛くポップなエビ中を打破した新曲”ジャンプ”が既にファンの間では話題になっているが、本日12月18日発売の同アルバム『playlist』は、更にリスナーの概念の斜め上を行く作品となっている。
川谷絵音やiri、マカロニえんぴつといったバラエティー豊かなアーティストを集結させた本アルバムは、彼女らが話す通り「エビ中の色の魅せどころ」でもあった。エビ中というフィールドで、音楽シーンを彩る個性豊かなアーティスト達が腕を振るった『playlist』。”アイドル”という概念を覆す新たなポップスシーンが幕を開けようとしている。
今回は、エビ中最年長と最年少コンビ、真山りかと中山莉子に『playlist』と、隠れたエビ中の魅力を語ってもらった。豪華アーティストとの共演秘話や楽曲に対する想いも要チェック。

-音楽に興味を持ったきっかけは?

真山りか(以下真山):私は、小さい頃にモーニング娘。さんが凄く好きでアイドルになることに憧れを持っていたので、そこが一番最初かもしれません。モーニング娘。さんがテレビの中でキラキラ歌ってらっしゃるのを見て、私もいつかこういう風に歌いたいなって。

中山莉子(中山):私は3~4歳ぐらいからモダンバレエを習っていたんですが、それがきっかけですね。モダンバレエはクラシックバレエと違って、色んな音楽で色んな動きをして一曲踊ったりするので、たくさんの音楽と触れ合ってきました。

普段はどの様な音楽を聴いていますか?

真山:今回のアルバムで『トレンディガール』という曲を川谷絵音さんに作って頂いたというのもあるんですが、indigo la Endさんを良く聴いてますね。あとはフレンズさんやSHE IS SUMMERさん、渋谷系と言われるような曲を普段は聴いてます。

中山:最近はK-POPを聴きます。このグループだけ聴く!っていうのじゃなくて、誰かが作ったK-POPプレイリストをよく聴きますね。

-グループの皆さんで、お互い音楽の交換や情報収集はされているのでしょうか?

真山:みんな音楽の好みが違うんです。メンバーの小林歌穂だけが唯一多ジャンル聴くタイプで、彼女はみんながおススメした曲を聴いてますね。

-ご自身が思うご自身のグループでの役割は?

真山:私は最年長で、唯一エビ中が結成された時からいるメンバーなんですけど、立ち位置って言われると難しくって、逆に立ち位置を自分で作らないようにしているのかな。外見からするとリーダーみたいに思われがちなんですけど、エビ中ってリーダーがいないグループなので、むしろみんなに引っ張ってもらおうみたいな感じでいますね。

中山:私は最年少なので、他のメンバーが年上のお姉さんっぽくしてる中でも、そのまま自由にやらせてもらってます(笑)。

-グループ内最年長と最年少のお二人。お互いから見た印象は?

真山:莉子ちゃんはツッコミができる子だなって。ちゃんとツッコミが刺さる時と刺さらない時があるんですけど、ツッコんだ時の破壊力はすごいなって思います(笑)。ライブのMCとかで一言で綺麗に間をまとめられるタイプのツッコミなんですよ。かっこいいですよね。

中山:まとめ上手ですね。昨日もコメント撮りで「5~7分でしっかり収めてください」って言われてきっちり時間内に終わるし、MCも全部回してくれました(笑)。言葉の選び方やセンスもすごいなって思ってます。

-普段は言えないけど、、、メンバーの皆さんに言いたい事はありますか?

真山:言えないことがそもそもないかも。割と素直に思った事や感謝の気持ちを伝えていますね。本当平和です、老人の集まりみたい(笑)。
でも、唯一莉子ちゃんがエビ中の中でアイドルらしさをしっかりキャラクターとして残してくれてるので助かるなって思いますね。アイドルとしてやる気が見える子がいると、やっぱファンの皆さんも安心感あるだろうし。私たちも安心して「年相応にフリフリは着たくない!」って自分の意見が言えるので、バランスが取れるなって思います。ありがとう(笑)。

中山:最近、お仕事終わりにメンバーでご飯食べに行ったり、色んな話をできるようになったりしたなって。私も加入して6年目で、どんどん皆んなと話が出来るようになって嬉しいです。

-新アルバム『playlist』に収録されている『ジャンプ』のMVは今までのエビ中からガラッと色が変わりましたよね。この曲を初めて聴いた時、どういう印象受けましたか?

真山:初めて聴いたときは、石崎ひゅーいさんの弾き語りのシンプルなデモだったので、「これを歌うのか!?」っていう衝撃が強かったです。めちゃくちゃ良い曲だったので、最初は「石崎ひゅーいさんが歌ったものを聴きたい!」とか「歌いこなせるだろうか」ってかなり心配になりましたね。

-歌った後の感触は?

中山:エビ中になってた。いつもそうなんですよね。レコーディング前は不安で一杯だったのも、レコーディング終えて聴いてみるとちゃんとエビ中になってる。

真山:不思議だよね。そこは自分たちとしても強みだなって思いますね。今までもアーティストさんそれぞれの色が出た楽曲を歌ってきたからこそ、今回も自分たちの色を負けることなく出せたんじゃないかなって思っています。
『playlist』の楽曲はアーティストの皆さんのそれぞれの個性が良く出ている曲を頂いているので、私たちの味の見せ所だったかなと。

-今回のアルバムの中で、お気に入りの楽曲は?

真山:全曲お気に入りなんですけど、iriさんに作っていただいた『I’ll be here』は衝撃的でした。今までエビ中って歌割りが均等なことが多かったんですけど、この曲は1番の歌詞がすべて柏木になっているんです。これは結構挑戦的だし遊び心も強いなって。楽曲としてもちょっと大人っぽいので、ファンの皆さんの反応も楽しみです。

-同世代のiriさんによる作詞というのも、印象的ですね。

真山:私は元々、iriさんをファンとして聴いてたので、エビ中がiriさんの楽曲を歌う事が凄く意外だったんです。純粋に自分が好きなジャンルでもあったので、このジャンルをエビ中が歌っていいんだって、びっくりもしました。同世代なので、近い感覚で歌えるのも新しくて良いですよね。

-中山さんのお気に入りの楽曲は何でしょうか?

中山:私は『愛のレンタル』ですね。この曲を誰に向けて歌うのか、友達に向けてなのか恋人か、家族か、ボイトレの先生とテーマを決めてレコーディングしたんです。でもこの曲が完成してメンバーと話したら、メンバーそれぞれが誰に向けて歌ったのか、全然違ったんですよ。こういう風に色んな受け取り方ができるから、すごい面白いなって思います。

-お二人にとって愛の対象は誰でしたか?

中山:私はお母さんですね。家族じゃなくてお母さんだけ(笑)。

真山:私は自分自身です。愛のレンタルの歌詞を見たときに、素直になれない自分とリンクして。生きてる上で色んな人と接する自分と、家にいる時の素の時の自分と、ちょっと感覚が違うじゃないですか。そんな自分に対しての「愛のレンタル」してました。

-リスナーの方々の反応も楽しみで面白いですね。マカロニえんぴつさんとのコラボも意外性があって驚きました。

真山:結構本当に、サブスク世代やSNSでバズっている方に提供して頂きました。エビ中メンバーもみんな今回提供してくださったアーティストさんの名前知ってましたし。

中山:マカロニえんぴつさんに曲を書いて頂く事を聞いた時、みんな『えーーーー!?』って(笑)。反応が一番凄かったです。

真山:一番凄かったよね。今までも驚きや意外性があったんですけど、ちょっと驚きの色が違ったんです。それもやっぱ自分達の世代が近いからかもしれないですね。

-ステージで意識してることは?

中山:やっぱりパフォーマンスですね。ダンスの先生に言われたのがちゃんとお金を払って見て来てもらってるんだから、一つ間違えて『間違えちゃったー』じゃ済まされない。それは仕事のミスだって。一つ振りを間違えただけでも仕事のミスになるからそこは責任を持ってって言われたので。それはずっと覚えてます。

真山:私はやっぱり楽しむことです。日常で疲れた人がアイドルのライブに来る時って、普段自分が感じられない夢みたいなものを感じたいのかなって。だから来てくださった方の励みになれる様に、私が楽しくいるのは大切にしています。
きっとエビ中を10年も応援してくださってる方って、私の人間性なんかはお見通しなんだろうなって。それでも応援して下さってるんだから、できるだけステージ上でも自然体でいれるようにしています。

-これから挑戦したいことを教えて下さい。

真山:今年番組の企画でトルコにフリーライブをしに行ったんですよ。もちろんトルコの人たちはエビ中もエビ中の楽曲も知らないのですが、1000人近くの人々が来てくださったんです。見様見真似で一緒にダンスしてくださったり、iPhoneをペンライト代わりにして振ってくださったりして。音楽って言葉とか壁を越えて通じ合えるものなんだっていうのを学びました。
なので、来年はもっともっと海外でライブがしたいです。アジアのフェスやヨーロッパでもライブを出来たら良いなって思ってます。

中山:私はフリーライブをもっとやりたいですね。渋谷音楽祭に出させて頂いた時、渋谷109の前でフリーライブをやらせて頂いたんです。フリーライブだと通りすがりの人も観て下さるので、普段と雰囲気も違って新鮮で面白かったです。

-最後にリスナーの皆さんにメッセージをお願いします!

真山:今年エビ中は10周年を迎えて、アルバムも『MUSiC』と『playlist』2枚出させてもらいました。これは今まで支えてきてくれてた皆さんが、もっともっとエビ中の歌を色んなジャンルで聴きたいって思ってくれたおかげで叶ったことだと思います。これからも、そんな皆さんの力でエビ中の楽曲を広めて頂けたらいいなって。

この『playlist』というアルバムは、プレイリストで音楽を聴くこの時代に、あえて『playlist』というアルバムをエビ中が作っちゃおう!っていう攻めの姿勢がテーマになっています。皆さんそれぞれがエビ中の楽曲でプレイリストを作って、エビ中をまだ知らない人に広めてもらえたら嬉しいです!

中山:今年10周年で、アルバム2枚出させていただいたことに加えて、MUSiCフェス〜私立恵比寿中学開校10周年記念 in 赤レンガ倉庫〜など、ライブも沢山やってきました。11周年からも速度落とさずにどんどんもっと活動していけたらいいなと思うので、これからも進化していくエビ中を見守って下さい。

Photographer:Kazumi Watanabe
Interview&Text:Ayaka Yoshimura

【リリース情報】

結成10周年となるアニヴァーサリーイヤーのクライマックスを飾る本アルバムは、常に「攻め」の姿勢を貫いてきたエビ中らしく、次の10年を予感させる初顔合わせのフレッシュな作家陣がひしめき、新たな魅力満載の作品。

01.ちがうの<作詞・作曲:ビッケブランカ編曲:横山裕章、ビッケブランカ>

02.SHAKE!SHAKE!<作詞・作曲:雫編曲:ポルカドットスティングレイ>

03.愛のレンタル<作詞・作曲:はっとり編曲:マカロニえんぴつ>

04.ジャンプ<作詞・作曲:石崎ひゅーい編曲:トオミヨウ>

05.I’llbehere<作詞・作曲:iri編曲:ESMEMORI>

06.PANDORA<作詞:NewNix作曲・編曲:PABLO>

07.シングルTONEでお願い<作詞・作曲・編曲:ポセイドン・石川>

08.オメカシ・フィーバー<作詞:児玉雨子作曲:加藤肇編曲:大西省吾>

09.HISTORY<作詞:私立恵比寿中学作曲:徐賢眞編曲:谷村庸平>

10.トレンディガール<作詞・作曲・編曲:川谷絵音>

※2019年4月クールドラマ『神ちゅーんず~鳴らせ!DTM女子~』主題歌

初回生産限定盤A

<CD+Blu-ray>SECL-2520~2521¥9,000(税込)

DISC2 Blu-ray:

「クリスマス大学芸会2018 DAY3 ~スペシャルロイヤルケーキ~」LIVE映像

封入特典:トレーディングカード(7種のうち1種ランダム封入)

初回生産限定盤B

<CD+Blu-ray>SECL-2522~2523¥4,800(税込)

DISC2 Blu-ray:

「MUSiCフェス~私立恵比寿中学開校10周年記念in 赤レンガ倉庫~」エビ中LIVE映像

通常盤

<CD>SECL-2524¥3,000(税込)

封入特典:

トレーディングカード(7種のうち1種ランダム封入)

※対象商品:初回仕様のみ

【プロフィール】

2009年8月結成、現役中学生が1人もいない「永遠に中学生」6人組グループ。通称「エビ中」。アリーナコンサート・単独野外フェス・バラエティ・映画・舞台・モデルなど縦横無尽に活躍。
結成10周年イヤーとなる2019年は3月に岡崎体育、吉澤嘉代子らのアーティストから10代の気鋭ミュージシャンMegaShinnosukeに加え、V-Tuberとしても活躍する東雲めぐ、そして先輩であるももいろクローバーZなど多数アーティストとコラボを果たした5thAlbum『MUSiC』に続き、12月18日に6thAlbum「playlist」をリリース予定。
6月22日にが横浜・赤レンガ倉庫で単独アイドルが主催する史上初の音楽フェス『MUSiCFES』を開催した。

公式サイト:https://www.shiritsuebichu.jp/official/pc/