SIXTYPERCENTが、ファッション、アート、音楽、あらゆるカルチャーシーンでアジアから世界へ影響を与えるクリエイター、アーティストたち60組を選出する企画「SIXTY60」を2020年3月16日に発表した。

第1回目となる SIXTY60 “2020”では、韓国・インドネシア・中国・日本・台湾といったアジア約7カ国から、K-POPを代表する「BLACKPINK (ブラックピンク)」、人気レーベルを設立した「JAY PARK (ジェイパーク)」、アジア大注目のDJである「Peggy Gou (ペギーグー)」等、2020年により業界を席巻させるだろうアーティストたちが選出されている。

今回、60magは UPCOMING 部門でノミネートされた TRUNK PROJECTにインタビューを行った。独自のクリエイティブでマーケットを築く彼らが追求するコンセプトとは。

-TRUNKPROJECTを始められる前は、どの様な仕事をされていたのでしょうか?

”Elephant Design”というファッション広告代理店を2007年に立ち上げて、約10年間、様々なブランドのイメージ制作を行っていましたね。

-TRUNKPROJECTを立ち上げた経緯を教えてください。

過去10年間、様々な企業ブランドのブランディングイメージ作成を行ってきて、制約のある部分や限定的な撮影等が多く、クリエイティブに対していつも保守的な考え方やアクションをとるようになっていたんです。そこから「もっと面白い職業に就きたい」と思い、自分たちだけでブランドを設立することなりました。

-ブランドを展開する上で記憶に残るエピソードはありますか?

毎シーズン、トレンドとなる材料を探して各地を回るのですが、ファッションデザイナーの方々が参考にする世界ファッショントレンド調査機関が、WSGNで”2018年FWシーズンのTRUNKPROJECT ニットアイテム”を紹介してくれたんです。私達も参考にしているトレンド資料が私達を紹介してくれたのは、とても不思議な気持ちになりましたね。同時に特別なやりがいも感じました。

-“TRUNKPROJECT”にはどの様な意味が込められていますか?

TRUNK PROJECTは「消費者に求められるアイデア」を追求したいという意思はあったのですが、設立前からブランドの固定概念を明確に決めた訳では無いんです。
TRUNKは、流れる循環媒体を意味していて、消費者とトレンドを結びつけるつなぎ役として、フレッシュネスと同時に新さを相互に与え合うプロジェクト = TRUNK PROJECT と名付けたのが由来です。私たちは、このような新鮮感と新しさを伝達するプロジェクトを、毎シーズン届けることを目的にブランドを作っています。

-TRUNKPROJECTが追求するコンセプトは何ですか?

現代のアバンギャルド性を基本コンセプトとしていて、カラーの穏やかさ追求しながらも飽きさせない、ユニークかつシンプルだけど鮮やかさのあるイメージカラーパレットをメインのコンセプトとしています。

-代表的アイテムをいくつか選ぶとしたら?その理由も教えてください。

オーバーサイズのコーディガンです。
カーディガンとコートをかけ合わせたアイテムをコーディガンと言いますが、アウター形式のコーディガンを韓国で取り入れたのは、私たちが最初だと思います。

-TRUNKPROJECTならではの競争力や差別化は何だと思いますか?

ニットを使った新しい取り組みですね。プロダクティブな展開がしづらかったニット製品を、これまでに無いデザインや高品質なクオリティで差別化を試みたのが成功例だったかと思います。

-新規アイテムを披露する際に、最も重視していることは?

アイテム購入者がアイテムを見るときに、常に新鮮さを感じられるか、違和感を感じるのかを意識しています。いつも他のブランドができない新鮮さを披露出来るように、心がけています。

-ターゲット層はどうでしょうか?

大体が20〜30代の男女の若い顧客層ですね。

-マーケットの反応はどうですか?

『TRUNKPROJECTスタイル』というフレーズが話題に上がっているので、ニットのアイテムが高評価をいただいていると思いますね。

-ブランドが成長した経緯はありますか?

我々がこれまでに培ったノウハウを用いて、高級感のあるブランドイメージをSNSを通して伝えることを得意とした所はかなり大きなポイントだと思います。この戦略は、消費者にも響いていたのかなと。
また、消費者の購入動機として、「良い商品」を購入することを意識しているでしょうし、ブランド力やブランドのイメージを重要視して購入することが、購入動機につながっていると思うので、そこをしっかり伝えることが成長に繋がっていると思います。

-売り上げなどの成長スピードはどうでしょうか?

経済不況にもかかわらず、毎月売上は伸びています。大型のショッピングモールには未参入ですが、持続的に売上が伸びているし、これからもこの流れで伸びると予測しています。

-独自のマーケティングノウハウはありますか?

海外の多くのアーティストとの継続的に交流を深めて、アーティストの方々が自発的にTRUNK PROJECTへ関心を抱いてくれるようなコラボを進めています。
このようなアーティストの自発的参加がブランドの潜在力を高めています。

-TRUNKPROJECTはオンラインサイト以外での購入方法はありますか?

店舗としては、Around The Corner、Aland、Boyplusで購入可能です。

-海外進出の現状や計画はありますか?

今後2年以内に海外通販であったり、海外のショールーム及びコレクションを計画しています。

-今度どの様なブランドとして成長していきたいですか?

私たちのアイテムが多くのブランドに対して、インスピレーションを与えられる様にしたいですね。

 

【ブランドプロフィール】

TRUNKPROJECT(トランクプロジェクト) は徹底的なフレッシュネスをコンセプトにした新進気鋭の韓国ブランド。 毎シーズンごとに写真と新たなスタイリング・アイテムを提案している。 多種多様なカラーパターンを舞シーズン毎に出す店と、質の高いニットプロダクトを多数展開していることが特徴。

【SIXTY60 – BEST OF ASIA 2020】

2020年のアジアにおける注目のクリエイターやアーティストを選出する、アジアのストリートブランドを集めるストア「SIXTYPERCENT」が運営する世界初のアナウンスメント。「SIXTY60」は、ファッション、アート、音楽、他世界のあらゆるカルチャーシーンで、アジアから世界へ大きな影響を与えるキーパーソン60組を「BEST OF ASIA」として選出。SIXTYPERCENTが運営するアジアンカルチャーメディア”60mag”内の特設ページにて公開。

特設ページURL:https://mag.sixty-percent.com/sixty60