【21Questions】GLIM SPANKY松尾レミに聞いた21の質問「音楽を知っているだけでは、薄っぺらいものしかできない」

先日、新曲「Singin’ Now」を発表したGLIM SPANKY。メジャーとニッチの境界を自問自答し創出される楽曲たちは、感度の高いリスナーに留まらず幅広い音楽ファンの心を掴んでいる。
今回はそんなGLIM SPANKY 松尾レミに21問の質問に答えていただいた。楽曲等の裏付けともいえる、彼女が見据えるカルチャーや思想とは。

Q1:音楽に興味を持ったきっかけは?

両親がレコードマニアだったり、様々なカルチャーが好きだったので、音楽が身近にあるのが当たり前の環境でした。

Q2:幼少期はどのような子供でしたか?

絵を描いたり歌を唄ったりおしゃれをするのが好きでした。
母親のポリシーで、保育園に毎日違う髪型をして通っていたことが自分的には印象に残っています。負けず嫌いでおてんばだったらしい(笑)。

Q3:印象に残っているステージは?

今までを振り返り、印象に残っているステージは中学3年の文化祭ライブです。
もちろんGLIM SPANKYでの思い出のステージはたくさんありますが、中学3年の時に先生に頼み込んで初めて行なった学校でのライブが全ての始まりだったかも!と思います。始まった途端みんなが立ち上がり、盛り上がってくれた感動は忘れられません。

Q4:ステージで意識している事は何でしょうか?

どんな環境でも、しっかりと歌を伝えたい。伝わるように歌いたい。これは学生時代からずっと大切に思い続けているものです。

GLIM SPANKY – 「美しい棘」(“Velvet Theater 2019”より)

GLIM SPANKY – LIVE AT 日本武道館(2018.05.12) Part.1

Q5:音楽性やバックボーンを意識して制作もされていると。今までの楽曲で印象深い楽曲の背景は何でしょうか?

個人的には、音楽を作るには音楽を知っているだけでは薄っぺらいものしかできないと思っています。ファッション、アート、文学など、様々なものからインスピレーションを受け、それを音にしていくことで、より深みのある表現が生まれると信じています。

曲作りの中でインスピレーションを得た特に印象的な作品は、マックスエルンストのエッチング技法で描かれた絵画です。エルンストの絵画から何曲もできたし、これからもネタを貰い続けます(笑)。

Q6:新曲「Singin’ Now」はどういう背景やインスピレーションを受け、制作されたのでしょうか?

まずチルな音楽やヒップホップ等、ギターが無い音楽が世界で売れる時代に、どストレートなロックンロールを投げ込んだ面白さや馬鹿さが気に入ってます。ロックンロールは無条件に心を元気にしてくれるものかなと思うんです。今のヒットチャートを垂れ流した後に聴くストーンズは最高!清々しくて笑っちゃうほど愛おしい!そんなシンプルな力を信じています。何もできない時は、みんな次の時代へ向けて、自覚がなくてもきっと自分磨きをしていると思うんです。いつかパワーが発揮される時、めちゃくちゃに輝きましょう、というソウルを込めて制作しました。

Q7:アートや文学を落とし込み、楽曲に反映されるとのことですが、楽曲とそれらの繋がりや可能性をどのような所で見出しているのでしょうか?

先ほども話しましたが、やはり音楽は自由でクリエイティブなものなので、様々なカルチャーを飲み込んで生まれます。それは音楽だけじゃなく、全ての創作において言えることです。
そして何かと何かがミックスされて奇跡が起これば新しい表現が生まれます。わかりやすい例えでいうと、欧米のロックバンドがインドの文化に影響を受けラーガ的なサイケデリックロックが生まれたり、ヨーロッパの古典的な文化や楽器とフォークロックが合わさってアシッド/トラッドフォークが生まれたり…。そしてどちらもファッションやアート等に濃く繋がっており、時代を象徴するスタイルが出来上がりました。そんな何かと何かがミックスされて生まれる化学変化って、とても面白いですよね。

Q8:松尾さんが好む作品から影響を受けるのか、その都度影響を受ける作品は変化するのか、日々吸収する作品に変動はありますか?

自分の好きなテイストがはっきりしているので、もちろん好きなものからの影響は多いですが、あまり固執せず色々なものから吸収しようと思っています。なので、変動しますね。

Q9:日常でのインスピレーションはどこから?

起き抜けの街並みや、昼下がりの風景、午後の陽射し、真夜中の寝静まった街など、自然や街並みの空気感からインスピレーションを受けることが多いです。特に明るい満月の夜や、月の出ていない星空が好きです。

Q10:今興味のあること(アートや文学など)はありますか?

まず、素敵なカルチャーマガジンを作りたい!
ヴィンテージのワンピースマニアなので、古き良さを残したまま現代にアップデートした素敵な洋服を作りたい!
コスメも大好きだから素敵なコスメも作りたいな〜!もうたくさんあります!

https://www.instagram.com/p/B4WxVvADeqH/

Q11:松尾様のバックボーンを言葉で表すと何でしょうか?

ときめくものだけで出来上がった、”古今東西ごちゃ混ぜおもちゃ箱”です!

Q12:普段言えないけど…、メンバーの(サポート含め)皆様に伝えたいことや言いたいことはありますか?

みんなでたくさん面白いことしていきましょう!

Q13:普段皆さんとはどのようなコミュニケーションを?

いつも音楽について話し合っています(笑)。

Q14:普段どんな方と飲みに行きますか?

あまりミュージシャンの方々と関わらないかも…?イラストレーターやデザイナーなど洋服関係の友達とご飯に行くことが多いと思います。あとDJの方々とか…。皆んな話していて刺激を貰えます。

Q15:メジャーとニッチを極めるに当たって、両軸の判断基準やバランスをどのようにジャッジしていますか?

これがかなり難しいです。悩みどころです。もちろんメジャーの良さもあるし、メジャーな音楽で大好きなものはたっっっくさんあります!それと同じく、60年代〜70年代前半のマニアックなレコードをディグったり、海外インディーの良いバンドを探したりするのが日常の趣味なんです…。しかし、メジャーもニッチなものも良いものは良い。簡単な言葉でも心に響く歌詞を作ることができたり、ベタなメロディでもかっこよく聴かせられるのは表現者の力次第なので、そこをまずは大切に思っています。

Q16:リスナーの皆さんの反応は見られますか?

みんながメッセージ送ってくれたり、お手紙をくれたり、ってのはとても嬉しく見てます。あとはライブの反応だったりも。

Q17:普段、休みの日は何をしていますか?

ここのところ家に篭りきりなので、ヴィンテージの整理やアクリル画を描いたり、コスメ・メイクを楽しんでみたりしています。
本当は洋服を縫いたいのですが、ミシンが売り切れで買えない!

https://www.instagram.com/p/B_m32ZIjUHr/

Q18:印象的な失敗談はありますか?

つい先日、カステラを焼くためにメレンゲを泡だてたところ、先に砂糖を入れておかなきゃいけないことをすっかり忘れていて、とても悔しかったです…。

Q19:逆に、今までで1番嬉しかった事は何でしょうか?

一番嬉しかったことはわかりませんが、やっぱり湯船に浸かる瞬間って本当に幸せ〜。

Q20:今ハマっている事はありますか?

ストレッチポール!猫背改善の為に!

Q21:最後に、読者の皆さんへ一言お願いします!

適度に力を抜いて、適度に広い心で、適度にわがままに、思いっきり生きて行こうー!

【リリース情報】

5月13日(水)New Song「Singin’ Now」配信中

【GLIM SPANKYプロフィール】

新しい時代を感じさせるサウンドを鳴らす、松尾レミ(Vo/Gt)&亀本寛貴(Gt)からなる男女ニ人組ロックユニット。
アートや文学やファッション等、カルチャーと共にロックはあることを提示している。
2014年に1stミニアルバム『焦燥』でメジャーデビュー。松尾レミの日本人離れしたハスキーな歌声が、多くのクリエイターを夢中にさせ、既に11本ものCMで歌唱を担当。
映画「不能犯」(2018/主演:松坂桃李)の主題歌である「愚か者たち」は、iTunes総合アルバムチャート1位を獲得!!
2016年公開映画『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌「怒りをくれよ」、映画『少女』主題歌「闇に目を凝らせば」等、新人では異例の大抜擢で担当。
2018年5月には、自身初の日本武道館公演も大成功させた。同年のFUJI ROCKでは、メインステージGREEN STAGE出演するなど、活躍の幅を広げている。

HP:http://www.glimspanky.com/
Twitter: https://twitter.com/glimspanky
松尾レミTwitter:https://twitter.com/remimatsuo
亀本寛貴Twitter:https://twitter.com/glim0kamemoto