POSTED ON 2020年12月4日 1 MINUTE READ BY Ayaka Yoshimura
神秘的で爽やかなボーカルで人気を獲得するインディー/ポップの新鋭アーティストSummer Soul。韓国・マレーシアを根源に持ち、自身のファッションやビジュアルのディレクションまでをも務める。韓国、マレーシア、そしてアジアの新鋭アイコンへの階段を登る彼女にインタビューを実施。多方面にアンテナを貼る彼女が見つめる、アジアの音楽シーンとは?Summer Soulがキャッチする現地のエッジーなトレンドにも注目。
ーーSummer Soulとして活動&プロジェクトを始めたきっかけは?名前の由来も教えてください
音楽との絆は、マレーシアで生まれました。 韓国は私教育(習い事や学習塾に通うこと)がブームなっていたので、当時韓国で音楽活動をするとは思いもしなかったですね。マレーシアでは、韓国から離れて余裕を持って音楽に集中できる雰囲気が良かったです。もちろんマレーシアでも、両親に内緒で音楽活動をしていましたが……。
そういったマレーシアでの思い出が私の中に詰まっていて、通年夏であるマレーシアにインスピレーションを受け、Summerという単語を名前に入れました。Soulはなんとなくつけてみたのですが、今見ると凄くピッタリだと思います。
ーーSummer Soulさんの個性的な90’な雰囲気が韓国のアイコン的存在に追随している様に思えますが、楽曲やアートワーク・ファッションなどのクリエイティブを表現するにあたり、影響を受けた世界観や作品はありますか?また、ファッションへのこだわりも教えてください。
2019年初めまでは正直、私のスタイリングには個性が無かったと思います。 そこから研究に研究を重ねました。やっぱり、音楽と自分のイメージを同一に見てもらうのは重要だと思いましたし、どうすれば自分の姿に私の音楽が浸透するように表現できるか考えました。昔の世代のファッションを沢山参考にして、ファッションを見るための専用のインスタグラムのアカウントも作りました。ファッションセンスは目で見て自分で身につけ、スタイリングは頭の中で。それが私のファッション哲学ですが、音楽も似たような過程で制作します。インスピレーションを受けたものを、うまく音楽に投影できるんです。
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ーー韓国・マレーシアを跨ぐSummer Soulさんは、自身のクリエイティブを表現するにあたり、どのように各国それぞれのカルチャーや流行をインプット・影響を受けていますか?
泥臭さと高級感は本当に紙一重の差だと思うので、そういった部分で表現を意識していますね。他の人とは違う、自分だけの感覚を持つことはすごく難しいですよね。私はいつも1人ではなく複数の人をロールモデルとして思い浮かべるようにしています。複数であることが重要なポイント。誰か特定の人というより、その何人かの共通点やポイントを見つけて追求するようにしています。
ーー因みに、普段はどの様なインプットを?
周りの人との会話が一番インスピレーションをくれると思います。日常において、親しい人たちと会話をするのは本当に楽しいですね。もちろん新しい人達と話すことも好きです。1日に何人かと、何時間も電話をすることもあります。世の中には本当に多様な人がいて、その人それぞれの観点がとても面白いですよね。
ーーマレーシアを拠点に置く理由は?拠点を移してから、音楽の聴き方は代わりましたか?
マレーシアに行くまでは英語詞の曲は聴きませんでした。歌詞も聞き取れなかったですし、自分にとって海外音楽はちょっと違和感があったのかもしれません。子どものころだったので、自分だけのこだわりがあったんだと思います。ただ、マレーシアに留学して新しい視野や経験を積んで、それまで触れて来なかったものを受け入れてみようという意識が生まれました。毎日新しい音楽を聴く癖ができたのもそこからですね。
ーー韓国のドープなスポットや行きつけを教えてください。
韓国で行ったことがない場所が多いので、こういった質問が難しくもあるんですが……。漢江の近くに住んでた頃、歩いて漢江公園に行くのが本当に好きでした。韓国だけなのかは分かりませんが、漢江のコンビニに行くと即席ラーメンが作れるので、それもやってみてほしいです。チャムシル方面の漢江に行くとドライビングシアターがあって、車の中でラジオの周波数を合わせて映画を見るんですが、それも雰囲気があって気分転換するのにぴったりです
ーー因みに、韓国のインディーズシーンを味わえる場所はありますか?
インディーズシーンの雰囲気が一番感じられるのは弘大かな。みんな弘大で活動を始めるようですし、韓国のインディーズシーンを育ててくれた場所だと思います。私も弘大で活動しました。おすすめは「Gimbab Records」ですね。ありふれたレコードショップとは違って、もっといろんなアーティストの音楽を見つけることができる場所です。
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ーーマレーシアのオススメも教えてください!
マレーシアではPublikaというショッピングモールのにある「The Bee」というバーによくライブを見に行っていました。そこでTennysonやHYUKOH、Fkjなどたくさんのアーティストを見ました。そんなに大きな空間ではないのですが、近くで楽しむ事が出来るのでおすすめです。ライブが無い日も友人と食事やお酒を呑みに行っていましたね。
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ーーアジア各国(中国や台湾など)の音楽の動向はチェックされていますか?アジアでホットな国やアーティストがあれば教えて頂きたいです。
最近は他のアジア圏の音楽も人気がありますよね。9m88、Phum Viphurit、mellow fellowなど各国のアーティストが本当に良い音楽を作っている印象です。彼らの音楽は共通してオルタナティブロックで、チルで、暖かい雰囲気がすごく心地いいです。私も去年こういったジャンルにハマって、アルバムを出したのですが、最近になってより注目されるようになったみたいで、時期的に少し早すぎたかもしれません。
ーーチャートを見ても、日本と比べ韓国のリスナーは洋楽(R&BやHiphopなど)に対しても柔軟に感じます。プレイヤーから見た韓国のリスナーは実際どうでしょうか?また、マレーシアのリスナーやファンとの違いも教えてください。
他の人がどうかは正確には分かりませんが、私が韓国人リスナーの1人として思うのは、音楽の国籍やジャンルに関係なく、初めて聴く音楽にオープンな気がします。基本的に音楽が好きな人たちだと思いますし、テンションが高い民族なので最近はHIP HOPも定着できたんじゃないかなと思います。マレーシアだけでなく海外でもK-POPがすごく流行っているようでうれしいです。
ーー日本のインディーズシーンの印象は?注目しているアーティストやトピックはありますか?
日本のインディーズシーンに詳しくはありませんが、日本はいろんなジャンルでいつも良い仕事をしていると思います。実際、外国の料理の中でおいしい食べ物だったり、斬新なアイデアのものをみると日本のものであるときが多いです。いまはまだ詳しくはないですが、日本のインディーズシーンについてもこれから知っていけたらと思います。Suchmosのサウンドが本当に好きで、その前はJazzyな雰囲気が好きでした。急に思い出しましたが、Mondo Grossoの「ラビリンス」という曲も大好きでした。映像も音楽もすごく新鮮ですよね。
ーーYouTubeのコメントでも英語が多く見られますが、今後海外進出についてどの様にお考えでしょうか?
機会があればぜひ挑戦してみたいです。ずっと前から海外進出について考えていましたし、海外ツアーにも行ってみたいです。私のYouTubeのフォロワーを見ると韓国の次にアメリカのリスナーが多いので、皆さんにお会いしたいです。それ以外にもアジア圏の人たちがたくさん聴いてくださるようになったら、その国にも行ってみたいですね。
ーーインスタグラムにも記載されている “wannabearockstar” の最終形態や目指すアイコン的存在はいますか?
私が主体となるアーティストになりたいんです。みんなに合わせた音楽をするアーティストでは無く、私が主体となって、私が好きな音楽をして人々の関心を引くことのできるアーティストになりたいです。だと思います。自分を自然に、かつ自由に表現できるアーティスト像を追求しています。
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ーー最後に、日本のリスナーにメッセージをお願いします。
今回お会いできてとても嬉しいです。これからももっとたくさん会いたいです!1日も早く 新型コロナウイルスが終息して日本で公演ができたらと思います。愛してくださってありがとうございます。
【リリース情報】
Summer Soul『JUNKFOOD / What If I Fall In Love With A.I.』
・Cat.No.:HR7S191
・LABEL :Bside / Lawson Entertainment, Inc.
・税抜定価:¥1,800+税 (歌詞カード付)
・収録曲
SIDE A:JUNKFOOD
SIDE B:What If I Fall In Love With A.I.
https://www.hmv.co.jp/news/article/2009081004/
【INFO】
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【Summer Soul プロフィール】
神秘的で爽やかなボーカルで人気を獲得しているインディー/ポップの新鋭アーティスト。
2018年にR&BミュージシャンTAEKをフィーチャリングした「How Beautiful」でデビューし、Edenと共にNAVERのHidden Track選定・発売、2019年韓国大衆音楽賞受賞のインディーアーティスト空中泥棒のアルバム「崩壊」に参加、TikTokのバイラルチャート「HIGHLIGHT」トップ10入りを達成。音楽だけでなくビジュアルディレクションまで自ら行う多才な姿を見せる女性シンガーソングライター
Instagram:https://www.instagram.com/smmrslmusic/