ベーシストの根源が活きる、シンガソングライターLuli Leeにインタビュー「日本ではジャンルごとのファンが、しっかりと位置付けられている」

ブリティッシュ·ロックとシンセポップを適切に混ぜたドリーミーなサウンドと長いストレートヘアーで人気を博す、韓国発シンガーソングライターLuli Lee(イルリ)。バンドBye Bye Badmanのベーシストとして活動し、現在はソロでの世界観を確率。CM曲やタイアップなど、インディーシーンを超えその実力が認められている。
今回は、そんな彼女にインタビューを実施。表面化されない韓国のリアルなインディーズシーンや日本への印象を彼女の趣向と共にお伺いした。温度感がヒートし続ける、韓国のリアルな音楽やカルチャーを体感する日が待ち遠しい。

ーーバンドBye Bye Badmanのベーシストとして活動されていたLuli Leeさん、ソロとして活動を始めたきっかけは?

制作した曲がバンドで採用しなかったものもあるんですが、それらの曲に対して愛情もありますし、発表しないのはもったいないと思いました。また、バンドのファンに“スピンオフ”のような形で私のソロアルバムを聴いてもらうのも面白そうだなと思って最初のソロアルバムをリリースすることになりました。

ーーバンド活動からシンガーソングライターへ、音楽の聴き方やキャッチアップの方法は変わりましたか?

変化はありませんが、私は特にMVを見るのが好きなのでずっとYouTubeでMVを探してみています。

ーーLuli LeeさんはコスメブランドのCMソングなども制作されていますが、今韓国の若い世代が好む音楽の傾向などはあるのでしょうか?楽曲・ファッションの面両方をお伺いしたいです。

しばらくはシティポップが人気があったと思います。 最近はボーカルにあまり感情を乗せないような音楽が若い人には人気があるようです。ファッションのトレンドについてはよくわかりませんが、今の若者たちには90-2000年代初期のファッションや感覚が流行っているようです。

ーー上記質問に合わせて、普段意識している点やLuli Leeさんが他アーティストの差別化要因として意識している点も教えてください。

私はベーシスト出身なので、ベースがより引き立つミックスや音色を作ろうと集中しています。

ーーLuli Leeさん的、韓国のドープなスポットや行きつけを教えてください。

私は今都会に住んでいるので、普段郊外の静かな場所を旅行したいと思っていますね。江原道の束草(ソクチョ)、襄陽(ヤンヤン)とかに行ってみたいです。でも、あまり旅行をしたことはないんですが。

ーー韓国のインディーズシーンを味わえるオススメの場所はありますか?

ソウルの弘大と呼ばれるエリアではライブがたくさん行われているので、そのエリアが一番韓国のインディーズシーンの雰囲気を感じられると思います。最近雰囲気がいいなと思った場所は「Senggi Studio」です。

ーーインスタグラムを拝見しても、私服やファッションをUPされていますが、普段はどの様なインプットを?

音楽を作っている時以外は映画やドラマを見ながら時間を過ごしているのですが、そういったものからは影響を受けていると思います。特に好きな映画は『スターウォーズ』『エックスメン』シリーズです。

 

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ーーアジア各国(中国や台湾など)の音楽の動向はチェックされていますか?アジアでホットな国やアーティストがあれば教えて頂きたいです。

アジアを意識して探すというわけではないですが、ランダムで聴いて、いいなと思う音楽がアジアの音楽の時はあります。最近だとGym and Swimというタイのバンドの音楽がよかったです。

ーーチャートを見ても、日本と比べ韓国のリスナーは洋楽(R&BやHiphopなど)に対しても柔軟に感じます。プレイヤーから見た韓国のリスナーは実際どうでしょうか?

韓国のリスナー全体のことはよくわからないのですが、個人的には、いい音楽であればどの国の音楽でさえ気にせずに柔軟に受け入れて聴いていますね。

ーー日本の音楽シーンはLuli Leeさんからどう見えていますか? インディーズやメインシーン、両軸あれば教えてください。

日本の音楽市場はとても大きくてインディーズやメジャーシーン、そしてジャンルごとに多くの音楽ファンがしっかりと位置付けられているように感じられます。

ーー周囲で話題になっていたり、密かに注目を浴びる日本のアーティストはいますか?Luli Leeさんが個人的に気になるものも教えていただけたら。

私が韓国で共演したDYGL、Yohluの音楽も好きですし、韓国でも人気の高いSEKAI NO OWARIも好きです。

ーー韓国におけるPOPSの立ち位置は?日本だとK-POPのイメージがマジョリティーではあるので、表面化しにくいK-POP以外のお話もお伺いしたいです。

韓国の多くのリスナーがオンラインストリーミングで音楽を聴いています。自らK-POP以外の音楽や海外の音楽をさらして聴く人たちもいますが、ストリーミングサイトのチャートをみるとやはりほとんどK-POPがチャートインしています。これを見ると韓国でもK-POPより海外の音楽が人気が高いという訳でもないようです。

ーー今後、韓国以外の活動等も考えていますか?

はい。海外で活動出来たらいいなと思っています。現時点ではすぐに海外に進出するというのは簡単ではありませんが、いい機会があればぜひチャレンジしてみたいです。

ーー最後に、日本の皆さんにメッセージをお願いします。

私の音楽は韓国でもメジャーシーンではないのに、日本でも聴いてくださる方がいるのはすごく嬉しいです。 本当にありがとうございます。日本でもレコードが販売されているので、皆さんもっと私の音楽を楽しんでください!

【リリース情報】

Luli Lee 『Ashby Road / Dive』

・Cat.No.:HR7S192
・LABEL :Bside / Lawson Entertainment, Inc.
・税抜定価:¥1,800+税(歌詞カード付)
・収録曲
SIDE A:Ashby Road
SIDE B:Dive
https://www.hmv.co.jp/news/article/2009081004/

【INFO】

Bside

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【Luli Lee】

2011年Bye Bye Badmanの女性ベーシストとしてデビュー。
2016年Seoulmoon、2017年イ・ソンギョン×イ・ルリプロジェクトを開き、多角的に活動してきた。
2018年に初のソロデビューEP「Rise From The Ashes」を発表し高い評価を受ける。以後、シングルを発表し続け、韓国人気コスメブランド『HERA』のCMソング起用からNAVERオンステージのパフォーマンスまで、大衆性と音楽性のいずれも認められている。ブリティッシュ·ロックとシンセポップを適切に混ぜたドリーミーなサウンドと長いストレート髪でベースを演奏する姿で人気を獲得している。
Instagram:https://www.instagram.com/lulileela/