朝から晩まで人出の絶えない、バンコク随一の繁華街Siam(サイアム)。2つの路線が交わるターミナル駅でもあるこのエリアには、スカイトレインを挟んで北側に富裕層向けの高級ショッピングモールが、南側に10代~20代の若者が集まるコミュニティーモールや路面店が並ぶ。流行りの韓国風ファッションやストリートファッションなど思い思いの服装に身を包んだ若者が多いことから、「バンコクの原宿」とも言われている。サイアムが若者を惹きつける理由はどこにあるのだろうか。その理由を探る。

バンコクの中心地サイアムとは?

サイアムは前述の通り、主に2つのエリアに分かれている。富裕層の集まる北側と、若者の集まる南側だ。北側にある「Siam Paragon(サイアムパラゴン)」というショッピングモールには名だたる高級ブランドが立ち並ぶ。国民の生活レベルが段々と上がってきているタイでは、日本とは比較できないほど富裕層が多く、高級ブランドの需要も高い。
南側には「タイの東大」と言われているチュラロンコン大学があり、授業を終えた学生たちが必然的に集まるため、サイアムが若者の街として発展していったと言える。高級ブランドの多い北側と若者向けブランドの多い南側、相反するように見えるが、どちらもサイアムを作る大事な要素だ。

https://www.instagram.com/p/B6DEuzrgSpP/

 

新進気鋭のタイブランドが集まるSiam Center

サイアムエリアで特に注目したいのが、「Siam Center(サイアムセンター)」、「Siam Square(サイアムスクエア)」、そして「Lido Connect(リドコネクト)」の3つだ。

デザイン性が高く、アーティスティックな内装が印象的なSiam Center(サイアムセンター)には、スポーツブランドやタイを代表するブランドが数多く出店している。SIXTY PERCENTで人気のストリートブランドSIX P.M.(シックスピーエム)や、Kloset(クローゼット)などバンコク発のブランドもここで買える。他にも、韓国発のセレクトショップALAND(エーランド)も出店していることから、Siam Center(サイアムセンター)が流行の一つの発信地になっていることがわかるだろう。

https://www.instagram.com/p/Bt0bEnGH98E/

– SIX P.M.(シックスピーエム)とは?

2010年にタイでChanchai Suwannachayaというデザイナーによってローンチされたブランド。ブランド名のSIX P.M.(シックスピーエム)はアフターシックスを表しており、仕事中や普段も着用できるオンタイムウエアとしても着用可能なアイテムにディテールを加えることで、仕事終わりにそのまま遊びに行けるような気軽さとファッショナブルなセンスを味わえるようになっている。

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Kloset(クローゼット)創立者Mollikaへのインタビューはこちら

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若者の聖地Siam Square(サイアムスクエア)

そしてここなしではサイアムを語れないのはSiam Square(サイアムスクエア)だ。Siam Square(サイアムスクエア)はサイアムの南側エリア一帯を指し、人気ブランドの路面店や数百円でファッションアイテムが購入できるマーケット、行列が絶えないカフェなど、バンコクの流行はここから始まっていると言っても過言ではない。平日の夕方には学校帰りの若者が集まり、インスタ映えするスイーツを片手に自撮りをする。そんなバンコクの日常を見ることができる。

バンコク発ストリートブランドのレジェンドとも言えるCarnival(カーニバル)も、ここに店舗を構えている。

Siam Square(サイアムスクエア)に店舗を構えるのは、全てのタイブランドの憧れと言っても過言ではないのだ。

https://www.instagram.com/p/CHNSXIWlTm8/

 

Carnival(カーニバル)創立者Pintのインタビューはこちら

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新たなカルチャー発信地Lido Connect(リドコネクト)

Siam Square(サイアムスクエア)の一角に2019年にオープンしたばかりのLido Connect(リドコネクト)は、カルチャー色の強いモールだ。3つあるシアターでは映画の上映のみならず、話題のアーティストのライブやVRを使ったアート展など、若者の心を掴むイベントが日々開催されている。LGBTQ+に関するトークショーなども開かれているのは、ジェンダーが幅広いタイらしいと言えるかもしれない。

またモール内のあらゆるところにアートが施されており、写真を撮るのが大好きなタイ人にとっては絶好の撮影ポイントになっている。タイ人は日本人以上にSNSを使う。SNSから流行が始まることも少なくない。そんなタイの今を、Lido Connect(リドコネクト)は上手く捉えていると言える。

Lido Connect(リドコネクト)は、アートや音楽、ファッションなど様々な面において新たなカルチャーの発信地として不動の地位を得つつある。Lido Connect(リドコネクト)に来ること=かっこいいのような図式が出来上がってきているのだ。

https://www.instagram.com/p/CGOupnarRVB/

SIXTY PERCENTでも人気のYVHC(ヤングアンドハングリークロージング)MADWORKS CLOTHING(マッドワークスクロージング)など有名ストリートブランドを扱うUnfound Project(アンファウンドプロジェクト)も元々Siam Square(サイアムスクエア)に路面店があったが、この12月にここに移転したばかりだ。多くのファッションブランドが入居するLido Connect(リドコネクト)は、今後ますます盛り上がりを見せるだろう。

https://www.instagram.com/p/B5mHw9UnQR7/

– MADWORKS CLOTHING(マッドワークスクロージング)とは?

タイ・バンコク発のストリートウェアブランド。日本を含めた3ヵ国で展開をしており、アメリカンストリートとバンコクらしいDOPEなビジュアルを用いたアイテム展開がアジアを中心に人気を集めている。有名ブランドのパロディーやアニメのキャラクターをプリントしたユーモラスなデザインが人気。

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MADWORKS CLOTHING(マッドワークスクロージング)デザイナー、Natthaponへのインタビューはこちらから

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バンコクの原宿と呼ばれるサイアム。話題の音楽にアート、ファッション、また最近では政治的デモも開催されるなど、あらゆる面において中心地だ。ここに出店することは多くのタイブランドの憧れであり、そんなタイブランドを求めて若者がさらに集まる。流行を追い求めるがゆえ、良くも悪くも店舗の入れ替わりが激しいバンコクでは、日々新しい何かが生まれ、消えていく。

これからも変わり続けるであろうサイアムから、今後も目が離せない。

 


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