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アジア各国のファッションディレクターに、ローカルな人気スポットやその国のストリートファッション、HIP HOPの実情を、SIXTYPERCENTのブランドディレクター Nanaが探る連載企画。感度の高いデザイナー達が集うローカルカルチャーから、アップカミングなアイコン達を探ってみよう。

今回はインドネシアで最も注目されているスニーカープラットフォーム「KICK AVENUE」と、スニーカーコミュニティ「URBAN SNEAKER SOCIETY」の創業者であるJeffry Jouwが登場!50,000人以上が集まり大手スニーカーブランドと多数のコラボを広げる今注目の人物からインドネシアのストリートシーンについて話を聞いた。

NANA : こんにちは!初めまして。

Jeff : 初めまして!どうぞよろしくお願いします。

NANA : 今回はインドネシアのファッションリーダーとも言われるJeffryさんをゲストに迎えることができて光栄です。よろしくお願いします!それではJeffryさんのストアについてお伺いさせていただければと思います。Urban Sneaker Society、USS FEED、KICK AVENUEという3つの巨大なプラットフォームを運営している経緯などをお聞かせください。

Jeff : まずは自分がUSSとKICK AVENUEを立ち上げた経緯についてお話できればと思います。私は2009年頃にワシントンDCの方で大学を出ているのですが、私だけが唯一インド系中国人というような形でして。大学でアメリカに出る前はずっとインドネシアに住んでましたから、インドネシアでは当たり前なスキニージーンズにスーツで過ごしていたんです。それまでファッションについて特に知見があったわけでもなかったので、どうしてアメリカの大学生がジーンズやジョガー、フーディを着用しているのがわからなかったんですよ!笑

NANA : アメリカらしいスタイルに変えたということですね!

Jeff : そうですそうです。そして大学の時のルームメイトがスニーカーマニアで、いつもスニカーストアに一緒に連れて行かれて。初めてジョーダンやNIKEダンクなどを購入しました。そこで初めて「スニーカーをスタイルとして履きこなす」ということを知ったんです。そしてスニーカーが商売なるということもこの時に知りました!彼がNIKEダンクの限定ラインが出るということで一緒に別のストアに行った際に、100人以上が列に並んでいて本当に仰天しました!なんでスニーカーのために並んでるの!?みたいな感じです(笑)

NANA : すごくわかります!私も初めての時はそんな感じでした!

Jeff : というのも、インドネシアはHOT DROP = 限定品の入荷がほとんどなかったんですよね。スニーカーはスポーツのためだけ、エクササイズ用にあるというスタンスだったので。その後2013年頃インドネシアに戻ったんですが周りからは「なんて格好をしているんだ(笑)その靴でエクササイズするのか?」というような声ばかりで(笑)

「なんでアラジンのパンツ履いてるの?」とも言われましたよ!ジョガーがアラジンパンツのようだったので!

NANA : アラジンパンツはすごいですね!それだけカルチャーギャップがあったということですよね。

Jeff : SNSもなかったので、インドネシアでは米国で流行っているものを把握することはできていなかったので。ただその頃ちょうど日本やアメリカから同世代の人々が帰国してきて似たような格好が増えてきたんですよね。私もその頃自分でストリートファッションを投稿していて、その際HYPEBEASTにリポストされたんですよ。そこでインドネシア人がそのポストを見て私にDMしてきたりしていました。そのDMを皮切りに作られたコミュニティが今の「Urban Sneaker Society」になります。

NANA : なるほど!すごいスタートですね!

Jeff : その頃 YEEZEの盛り上がりが始まったのですがインドネシアではほとんど知られていなくて、インドネシアで発売された頃も20〜30人くらいの列なんですね。販売価格が20,000円程度だったのですが、他国では200,000円くらいで転売されてまして。そのタイミングでインドネシアにスニーカートレンドが上陸して、みんながYEEZEを購入するようになったんです。

NANA : なるほど。インドネシアの皆さんはどこでYEEZEの熱を知ったのでしょうか?

Jeff : URBAN SNEAKER SOCIETYが教育したという形でもありますね!今どこで何が流行っているのかというのを伝承していましたから。20,000円で買えるのに、他の国では10倍で転売されてるんですよ!?って感じです(笑)私自身はYEEZEマニアではなかったんですけどね。みんながYEEZEに流れている間にジョーダンブラックなど限定品を買い漁りました!

NANA : ビジネスマンの考え方ですね!

Jeff : その頃からUrban Sneaker Societyは10万人くらいのフォロワーになっていて、パートナーと話して「これコミュニティーイベントにして、スニーカーをトレードしたり購入したりできるようにしたらいいんじゃないか?」という話になったんです、これが2017年くらいですね。それがUSSですね!500円のチケットを購入して参加できるイベントをモールで開催したのですが、その来場者数が3日で15,000人を記録したんです!

NANA : 初イベントで15,000人ですか!

Jeff : もともとイベントは1回だけのつもりだったんですが、イベント後に「これを仕事にした方がいいんじゃないか?」って話になったんです。元々HONDAやTOSHIBAなどの生産関連の仕事をしていたのですが、それもすぐにやめました。私のパートナーは元々ヘッジファンドマネージャーだったのですが、彼もその場でやめて一緒に会社を立ち上げることになりました。そして初期メンバーの採用も始めたのですが、初期メンバーは8人になり全員元々やっていた会社を辞めて入社してくれたんです。私の給料も最初は月5万円くらいでしたからお金はよくないのにフルタイムになってくれたみんなには感謝してますね!

その後イベントを12月に立ち上げることになったんですが、そこでBAPEとハイネケンのコラボの話が持ちかかって、パートナーが現地に必要だと。それでUSSが選ばれたんですね!GUESSとASAP ROCKEYのコラボなどもこれまでPRをしていましたがその時はポートフォリオのために無料でやったりしていたので、初めてのお金が入る仕事でBAPEとハイネケンがスポンサーに入ってとてもうれしかったですね!その後ハイネケンは売り上げが300%増になったんですよ笑

NANA : すごいですね!どういう戦略を取ったのですか??

Jeff : ハイネケンとBAPEの商品を購入するためにはハイネケンのドリンクの蓋をコレクトしないといけないという形にしたら大ブームになりましたね!その後さらにモールで店舗を運営しないかという話が持ち上がり、3,000sqくらいの大きさで場所を確保しました。ただ普通のストアにしてもつまらないので、リテールエリア・リセールエリアで互いを見ることができない場所を作ったんです。なんとそのイベントにはパタやPUMA、ADIDAS、SABOTAGEなどもブースを設けるようになりました。これがインドネシアで初めてのブース展開だったと思います。また通常の販売だけではなくラップミュージックやトークショーも開催して、来場者は2回目で25,000人に達したんです。

NANA : すごいですね!中国のInnersectレベルの人数だと思います。

Jeff : 2019年になった時にスニーカーのビンテージアイテムもビジネスになると感じて、いろいろなスニーカーブランドの過去のシーズンものを一つの場所に集めたイベントをしようと思ったんです。このイベントも2日で50,000人くらいのイベントになったんです!とにかくイベントに自分の好きなブランドを集めようと思って、atmosやFR2の代表にDMをしてイベントに出店してくれたんです!東南アジアでは最大のイベントになったと思っています。

NANA : 本当にInnersectレベルですよね!あのイベントが60,000人くらいのはずなので。

Jeff : そうですね!atmostやFR2など、代表に電話するだけで実現するような形になったのが自分でもとても嬉しいですね。compassとFR2をつなげたのも自分なので。今はコロナでオフラインイベントができないので、「USS 2020」というオンラインのイベントを立ち上げしました!アバターをオンライン内に作ってゲームをしたりスニーカーが買えるっていう感じにしたのですが3ヶ月で準備したのでゲームはできるのにスニーカーを買おうとするとサイトが落ちるという大変な問題にもあいましたが(笑)でもそのオンラインイベントは10万人以上のトラフィックがありましたね!Jeff Stapleやパタにトークショーもやってもらいました。ぜひ次のイベントにいらしてくださいね!

NANA : 是非是非!とても行きたいです!これまで数多くのインドネシアのデザイナーやファッション起業家と話してましたが、本当にストリート市場に影響を与えているのを感じました。

Jeff : 嬉しいですね!スニーカーやストリートウェアはビジネスにもあるし、趣味にもあるということが伝えられる立場になったのがとても嬉しいです。メゾンキツネやPUMAもUSSをプラットフォームとして使ってもらえるようになったのでとても成長を感じていますね。

後、KICK AVENUEについてお話しできていなかったのですが、STOCK Xのコピーとして作ったんですよね(笑)パートナーは参加出来なかったのですが、別のパートナーとKICK AVENUEを立ち上げました。最初は月に20万円くらいの売り上げだったのですが、2021年の1月現在で月間1億円のGMVになっています!

NANA : すごいですね!インドネシアのスニーカーシーンはほぼ取り切っているGMVじゃないですか?

Jeff : そうですね!

NANA : StockXと同じことをインドネシアでしてみよう!という考え方に至るのがすごいと思いますよ!

Jeff : StockXはアメリカにアイテムを送る必要があるんですよ。日本やインドネシアに送るんならまだしも、アメリカに送るなんてめんどくさいと思って作りましたね。日本にもStockXと似たようなシステムがありますよね。

NANA : そうですね!かなりPRをし始めています。

Jeff : KICK AVENUEはトランザクションで手数料をとる形にはしていなくて、もしお金を引出したら10%手数料を取る形にしています。なのでコミッションは0円にしているんですよね。USSは今Tokopediaから出資も受けていて、KICK AVENUEはシンガポールからも出資を得ていて今後10年、20年より大きくしていきたいなと思っています!

NANA : 何か海外戦略やどの国に展開していきたいというのはありますか?

Jeff : 日本やアメリカなどすでにシステムがあるところは考えていなくて、やはり東南アジアを攻めたいと思っています!USSのインハウスブランドでatmosとコラボしたり、そのような展開はいろんな世界で展開していきたいと思いますね。自分の理想から考えた会社も、これくらい大きくすることができるというのを自分が先陣切って見せることをしていきたいと思います!

NANA : 最後に聞きたいことがあったんですが、インドネシアのストリート市場がどう大きくなるかなど展望はありますか?

Jeff : 私も元々2011年にストリートブランドはSUPREMEしか知らなくて、上から下まで全部SUPREMEしか着ていなかったりとても恥ずかしい時期がありました(笑)今はインドネシアのブランドレベルも上がっているのでスタイルのマッチングを色々できるようになったのがとても大きいと思いますね。夢としてはインドネシアにもっといろんな人を招待して大きいイベントをより展開していきたいなと。リアーナやポストマローン、ヴァージルアブローなど著名人がインドネシアに来るようなイベントを行いたいと思っています。