SIXTYPERCENTが、ファッション・アート・音楽などあらゆるカルチャーシーンでアジアから世界へ影響を与えるクリエイターやアーティストたち60組を選出する企画「SIXTY60」を2021年3月30日に発表。

第2回目となるSIXTY60 “2021”では、アジア・世界の最前線で活躍する88rising Japan、i-D CHINA、LINE RECORDS から3名を招き、アジアから世界へ影響を与えるキーパーソンを推薦していただいた。

推薦者の1人、88risingの日本地域の責任者・Tamayu Takayamaにインタビューを実施。常にアジアを見つめる彼女の、クリエイトのこれからをお伺いした。

–アジアから世界で活躍するアーティストを推薦いただきましたが、数多いるアーティストの中で彼らをピックアップされた共通点などはありますか?

私はニューヨークを拠点にしているので、ワールドワイドな観点から推薦させて頂きました。私が推薦したアーティストは忖度なしで素晴らしいと思います。彼らは群を抜いた音楽センスだけでなく、アーティストとしても魅力的な一面を持っています。

–日本を拠点に置くアーティストでは、新しい学校のリーダーズと女王蜂を推薦いただきました。日本から世界に活躍の幅を広げるアーティストに通ずる魅力やポイントとは?

業界的に見ると、一般的にグローバルな特性が混じり合ってるわけではないアーティストなのですが、彼らの日本国外には見られない文化の一部を表現している点に共感・関心を持ちました。それぞれの文化の特徴が垣間見える個性が魅力的だと思います。

新しい学校のリーダーズ
女王蜂

 

–88rising CEO・ショーン・ミヤシロ氏が2019年に「韓国とは違って、日本のビッグアーティストは日本だけで有名だ」と、世界的に未開拓である日本の音楽シーンに言及していらっしゃいました。2021年の日本の音楽シーンの世界的な位置と、今後の展望をどう捉えていらっしゃいますか?

個人的には、日本のアーティストが世界の舞台でもっと活躍することを強く望んでいます。 88risingでの私の仕事の一部は、ローカルの才能を発見し、世界中のリスナーのためにクリエイトすること。これまでも沢山の日本のアーティストを見てきましたが、一緒に仕事をするのが待ちきれない、新世代の国内のアーティストやクリエーターが沢山いるので、今後が楽しみですね。

–因みに、88risingが手を組みたいと思うアーティストの魅力とは?

あらゆるバックグラウンドやジャンルにおいて、個性豊かなストーリー性を持つ素晴らしいアーティストです。

 

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–88risingはじめ、アーティストやレーベルのバックボーンや個性も楽曲と同様支持され、共感を受けているかと思います。今後アーティストのアイデンティティーと人気はより密接に比例して行くのでしょうか?

私もそう思います。歴史的に見ても、アーティスト・レーベルのストーリーや音楽性がヒットと密接であったと思います。昨今は音楽の展開の一環としてソーシャルメディアを使用することで、アーティストブランドを拡大する事が出来ています。音楽が有機的に成長するための言葉やストーリーを広める可能性が広がっていますし、ファンとより深く繋がるためのツールも有効活用していきたいですね。

–客観的に見て“アジア”という一種の括りは、どのような盛り上がりを見せているのでしょうか?

アジアは非常に多くの異なる国、文化、人々がいる一種の巨大な国であるため、世界的に見てその文化の多くが漠然と取り上げられる事が多いように感じます。
アジアの中でも、多様なストーリーが沢山あります。私たちは、表現し伝えるべきそれぞれのストーリーに、声を与えるプラットフォームです。アジアに向き合う者がアジアの芸術作品を敬い、受け入れられるのを見ると、最終的にはアジア人であることに誇りを感じると思います。これまで以上に私たちはアジアの多様性を祝い、増幅する責任があると感じています。

–具体的にアジアの中で、音楽やアート、カルチャーにおいてアップカミングな国はありますか?

全ての国において、驚くべき文化的および音楽的な活気を持っていると思います。国関係なく、私たちは刺激的なバックグラウンドを持つアーティストを心待ちにしていますし、どんなに小さくてもその才能に注目して、世界の舞台を共に歩んでいきたいですね。

【Tamayu Takayama】

ニューヨーク州弁護士。エンターテイメント業界を中心に、ブティック型国際コンサルティングファームを展開。主に世界のトップアーティスト、ブランド、企業等の世界進出の戦略構築プラニンング専門。 現在、88risingの日本地域の責任者であり、日本の新しい世界進出アーティストを発掘/育成。 その他東京に本拠地を置くCreativeman Productionsのタレントバイヤーとして精力的に活動中であり、Summer Sonic、ソニックマニア、その他アリーナ規模会場で行われるヘッドラインショーにトップレベルアーティストのブッキングに携わる。 Electric Zooやイビザ発祥のセンセーショナルなパーティ、elrowなどを日本に招聘。また、Steve Aoki, Flumeなど、数多くのインタナショナルアーティストの日本アドバイザーも担当。