【21Questions】PENTAGON YUTOに聞いた21の質問。「日本人でも、K-POPで魅力的なラップができる」

アイドル自身が楽曲の制作を行う“作曲ドル”、“自主制作ドル”が昨今注目を集めている。中でも“作曲ドル”の先駆けとして、日本のアーティストからも熱い支持を得るグローバルボーイズグループ・PENTAGON(ペンタゴン)をご存知だろうか。今回は、唯一の日本人メンバーであり、ラップを担当するYUTO(ユウト)にインタビューを実施した。
いわゆるアイドルのキラキラした表面だけではなく、“いちアーティスト”として抱くK-POPやラップへの愛と根源を紐解いた21問。K-POPファンは勿論、感度の高い音楽リスナーも頷くYUTOの強かで柔和な言葉を噛みしめよう。

 

Q1:東方神起をきっかけにK-POPアイドルを目指したとお伺いしました。そもそも、音楽自体に興味を持ったきっかけはなんでしたか?

もともと音楽に興味があったわけでも、楽器が得意なわけでもなかったので、音楽自体に興味を持ったのはデビューしてからなんです。練習生時代も、目の前のことで精一杯だったので…。評価テストで挑戦したい曲を調べることもありましたが、自ら音楽を探すような人間ではありませんでしたね。

Q2:K-POPに興味を持つ前の趣味趣向はいかがでしょう?

スポーツや体を動かすことが好きでしたね。中学はサッカー部、小学校は6年間野球をやっていたので、音楽とはかけ離れた生活をしていました。

Q3:具体的に、今はどのような音楽を聴かれていますか?

自分たちで曲を作るようになってから、他のグループの方々の曲も聴くようになりました。今どのような曲が世界で求められているのか、この季節はどういう曲が聴かれるのか、今のトレンドを踏まえた曲を意識して聴いていますね。

 

Q4:作り手として、客観的に音楽を聴かれるようになったのですね。YUTOさんはグループでもラップ担当として活躍されていますが、HIPHOPやラップに魅力を見出した理由は?日本人でラップをするアイドルの希少価値が高かったと目にしたのですが。

そうですね、日本人でラップに特化した人がいなかったですし、特に当時はラップやってる子たちがかっこよく見えたんです。もちろんボーカルもかっこいいのですが、ラップは自分の世界観やパートがあるので、いかに自分を魅せて、自分のものにするかが魅力的ですよね。言葉数が多いから、より多くの“伝えたいこと”を込めることが出来ますし、作詞も楽しいです。

Q5:ちなみに、ラッパーで憧れの方はいらっしゃいますか?

練習生の時は、KOHHさんをよく聴いていました。評価テストでも課題曲にしていましたね。他にも世界的に活躍されているラッパーの方々も聴きますし、K-POPだとGOT7のジャクソンさんに憧れています。自分も将来は、K-POPでも“日本人として魅力的なラップができるんだぞ”ってアピールして、日本にもラップの魅力を広めていきたいです。

 

Q6:YUTOさんのお決まりのフレーズ「YUTOだ」の思惑は?

このフレーズは「ラップする前に一言どう?」って、ディレクターの方に提案していただいたのがきっかけです。当時はラップパートの前に、自分の名前や会社の名前を言うことが流行ってもいたので、自分にも何かないかなという時に、先生から「YUTOだ」を提案していただきました。ここは“安達”ではなく、“YUTO”で貫いています(笑)。

 

Q7:作詞はもちろん、VLIVEやSNSでの独特な言葉の言い回しが“YUTOさんらしさ”の1つかなと思うのですが、言葉のインプットは何か意識されていますか?

ありがとうございます。よく友人からも「安達、TikTokで有名になってるよ」とか言われるんですけど、自分は全くその意識は無くてですね…。なんでしょうね、何も考えずに発しているから、それが自然で、ファンのみなさんも面白いって思ってくれているのかな?
自分はアイドルですが、キラキラしたタイプではないので。作り込まない“自然な自分”を意識しているのかな。あまり「自分は芸能人だ、有名人だ」とは思わないようにしています。本当に田舎から出てきた、ただの一般人なので…。

ーいやいやいや!しっかりここで否定させてください…。韓国語と日本語の棲み分けもめちゃくちゃ綺麗ですよね?

そうじゃないですかね…?本当にそうなんです(笑)。でも、着飾らないように、威張らないようにしています。言葉は、そうですね。人生の半分は韓国にいるので、ちゃんと言語を使い分けるようにしています。日本語も忘れないように、日本語を忘れちゃうと元も子もないので…。

 

Q8:PENTAGONの楽曲で、一番お気に入りのフレーズを教えてください。

メンバーのウソクが作曲した『그해 그달 그날 (Nostalgia)』に好きなフレーズがあります!

그해 나와 저 달 아래서 길을 걷곤 했지
(その年 僕とあの月の下を歩いたよね)
추억은 날 아프게만 하는 그런 감정일지도
(思い出は僕を辛くするだけの そんな感情なのかも)
믿지 않아 세상 참 잊혀지는 거란 쉽지
(信じないよ 世の中は本当に簡単に忘れるよね)
그날의 난 뒤로 잘 가라 Bye bye
(あの日の僕は過去へ さようなら Bye bye)

PENTAGONには、これまで色んなことがあって。自分たちの良い思い出も、そうじゃない思い出も、ウソクが全てポジティブに表現してくれました。本当に痺れましたね。普段おちゃらけてる子が、こんなに素敵な曲を書くんだって、いやぁ…。自分、本当にウソクのことが大好きなんですよ。

ーウソクさんへの愛、伝わってきます…!ちなみに、曲の感想はウソクさんに伝えましたか?

いつも、言わないことが多いんです。言わなきゃですよね…、ちゃんと言います(笑)。
그해 그달 그날 (Nostalgia)』は本当に大好きで、この曲はずっと聴いています。自分たちがライブで歌ったバージョンもあるので、みなさん是非聴いてみてください!

Q9:直接は言えないけど…。改めて、メンバーの皆さんに伝えたいことはありますか?

デビューした当時、ジンホくんが「YUTOはラップ上手いけど、歌やってみるのどう?」って提案してくれたことがあったんです。当時はちょっと恥ずかしさと、「俺できるし」って変な自信があって、断っちゃったんですよ…。でも、今思えばあの時からしっかり練習しておけば、かなり上達していたかなって、少し後悔しています。韓国に帰ったらジンホ君にこの思いを伝えて、レッスンをしっかり始めようかな。

 

Q10:今年デビュー5周年を迎えて、YUTOさん自身の中で変化したことはありますか?

自分から行動できるようになりました。デビューした当初は、言われたことをただこなすのに精一杯だったのですが、今は自分から動けていますね。

Q11:今後5〜10年を見据えて、変わりたくない軸は?

休みの日も遊ばず、部屋にこもって曲を作りたいです。今もそういう生活してるので、今後お金をどんなに稼いでも、変わらず音楽に集中したいです。

 

Q12:“休みの日もなんだかんだ仕事のことを考える”YUTOさんですが、音楽以外のことに触れる時間はあるのでしょうか?

アニメがそうかもしれないです。唯一の趣味がアニメなので、話題の作品はチェックしています。アニメの時間が唯一仕事のことを考えていないかな?休みの日に買い物をしてても、結局「練習しなきゃっ」て常に考えちゃっているので…。

Q13:日本にいる間はリフレッシュできましたか?

そうですね、休めたと思います。本当にリラックスできました。もう気持ちを切り替えたので、これからカムバなど準備に向けてめちゃくちゃ頑張ります!

ー“長野からキーボードを担いで、東京のホテルでも作業されていた”と、マネージャーさんからタレコミが届いていますが…。

そうなんです(笑)。結局、ずっと休むことは出来ないんですよね。ギターもキーボードも、長野でもなんだかんだずっと触っていました。

 

Q14:今後作ってみたい曲やジャンルはありますか?

Stray Kidsさんの新曲『소리꾼(ソリクン)』みたいな曲ですかね。ハードなビートが印象的で、EDMとHIPHOPをミックスさせた曲を作ってみたいです。PENTAGONにはこういう雰囲気の楽曲があまりないので、海外に向けて、狙った曲を出してみたいなと思います。

ーダンスミュージック調で、パフォーマンスにも期待大ですよね!

いやぁ、もう歳なので…(笑)。激しめのダンスを踊れるか分からないですが、自分はこっち方面の曲やってみたいです。やっぱり、かっこいいものには憧れますね。『ソリクン』はMVもかっこいいので、是非チェックしてみてください!

 

Q15:YUTOさんから見たK-POPの難しい点、面白い点は何でしょう?

やっぱりグループが多いので、どのジャンルにも誰かがいるというか。どの道を突き進んでいくかが、K-POPの難しいところですよね。メンバーがドラマに出たとか、海外で曲が伸びたとか、どこからヒットするかも分からないですし。自分たちの個性を見極めて、どこを攻めていくかが、難しいと思います。
面白い点は、どのグループを見てもかっこいい。デビューした子たちはその事務所の代表でもあるので、どのグループ見ても凄く面白いと思います。それぞれのメンバーの背景やデビュー秘話とかまで知ると、より面白いですよね。

Q16:因みに、60MAGのK-POP連載「もっと頑張るレイジさん」でもよく議題に上がる“K-POPらしさ”を、YUTOさんからお伺いしたいです!

いや〜、難しいですね…。“世界の新しいトレンドを取り入れてる”ところですかね。音楽もファッションもそうですし、一流のもの、一流の人を集めて、完璧なものを作るのが“K-POPらしさ”だと思います。みんな、常に新しいものを追求しているんじゃないかな?世界を視野に入れていたのが、今だんだん形になってきているので、K-POPの将来がますます楽しみです!

 

Q17:ファンの皆さんの反応やSNSはチェックしますか?

しますね!メンバーのウソクは海外のMVリアクション動画を見て、どこのポイントで盛り上がったとかチェックしてます。自分は、Twitterのトレンドに入るかどうかを見ることが多いですね。もちろん、音源チャートは常にチェックしています!

-今まで最も嬉しかった反応やメッセージはありますか?

MVのコメントで「PENTAGONの音楽を聴いて、生きようと思えました」というのがあったんです。それを見て、人を勇気付けることが出来たのが凄く嬉しくて、いまだにそのコメントは心に残ってますね。自分達の音楽がちゃんとみなさんに届いたことを知れるのは、毎回すごく嬉しいです。

 

Q18:どんなジャンルでも大丈夫です。これだけは譲れないこだわりを教えてください。

1日1回、アイスアメリカーノを飲むこと。絶対にアメリカーノです!毎日、アメリカーノで頭を覚まします!

Q19:定番の質問ですが…。最近ハマっていることは?

ハマってることは、古着集めですね。今日私服で着たカバンやパンツも、古着屋でゲットしました。

ー個人的にYUTOさんは黒のイメージでしたが、私服はカジュアルですよね!

そうですね、私服は黒をやめようかなって今年から思い始めて、チェンジ中です。昔占い師さんに「黒の服を全部捨てたら、お仕事入ってくるよ」って言われたのを最近思い出したので、私服はカジュアルなアイテムが多くなってきました。そしたらこうやって、今日も取材をさせていただいています。衣装は黒もありますが、私服で取り返しているので、全然それはウェルカムなんです(笑)。

 

Q20:『あざとくて何が悪いの?』にて演技に初めて挑戦されましたが、いかがでしたか?

凄く勉強になりましたね。演技に挑戦して分かったのは、音楽と同じでストイックに取り組まないと良いものを作れないということ。俳優さんは役作りで髪の毛を切ったり、体重管理されたり、とてもストイックなので、アイドルをしている自分にはまだまだ早いんじゃないかなって思います。その分、今は曲作りやステージに向き合って、良いものを作っていきたいです。

Q21:最後に、今後の展望を教えてください!

ピアノとギターを始めて2年くらいになるのですが、25歳になるまでには、楽器を駆使して曲を作れるようになりたいですね。PENTAGONとしては、今、軍隊に行っているメンバーがいるので、みんなが戻ってきた時に自分がより一層PENTAGONの力になれるよう、頑張っていきたいです。次に向けてみんな頑張っているので、応援よろしくお願いします!

 

Photographer:Horie Yuri
Stylist:moena
Hair&Make:Enta Hitomi
Text&Interview:Yoshimura Ayaka

【YUTO(ユウト)】

1998年1月23日生まれ。長野県出身。グローバルボーイズグループ「PENTAGON」の日本人メンバー。
2016年ミニアルバム「PENTAGON」でデビュー。
ユウト初の冠番組 Mnet Japan「PENTAGON ユウトのはじめてソロキャンプするンデ!」2021年11月14日・28日(日) 20:30~21:00 オンエア!

JAPAN OFFICIAL SITE:http://pentagon.cubeent.jp
OFFICIAL Twitter JAPAN:https://twitter.com/CUBE_PTG_JAPAN
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YUTO OFFICIAL Instagram:https://www.instagram.com/yuto_dachi/

【Costume credit】

Jaket:ASCLO
Shirts:F-LAGSTUF-F
Pants:SUPERTHANKS NOIR