【〇〇と私 #5】そらちぃとドメブラ~doubletのスカジャン~「自分に似合う1着を探すために、努力する」

自転車、車、お酒、スニーカー…。それぞれの趣味趣向が現れる格好品と共に、アーティストの素顔と日常を覗き見する連載企画。
第5回目はアバンティーズからそらちぃが登場。

 

-今回、そらちぃさんの日常に欠かせない〇〇に、ドメスティックブランド(以下 ドメブラ)をお選びいただきました。まず、その理由を教えてください。

服は毎日着るし、日常に欠かせないものだと思ってるんですけど、その中で拘っているのがドメブラです。否定するわけでは無いのですが、最近は海外のハイブランドを着てる方が多い印象で、それももちろん素敵だけど日本のブランドも良いんだよってことを大事にしたいなと。ファッションはもちろん、音楽やアートなど日本人ならではの発想を伝えていきたいと思っています。

-今回doublet(ダブレット)のスカジャンをご持参いただきました。スカジャンも日本ならではのアイテムですし、刺繍も印象的ですよね。

そうですね。そもそもドメブラの中で一番最初に好きになったのが、doubletなんですよ。doubletは「日常の中に違和感」を掲げてやってるので、毎日そういった違和感みたいなものがあったら楽しいなと個人的にも思います。アイテムや理念含めて、素敵だなと思って着ていますね。

 

-そもそも、ドメブラに目覚めたきっかけは?

大学1年、19歳の頃ですね。当時から日本発のものが好きで、渋谷のMIDWESTというセレクトショップでおすすめされたのがdoubletでした。当時の自分は“誰とも被りたく無い”みたいな尖ったフェーズにいて(笑)、設立2年目くらいだったdoubletを不純な理由で選びました(笑)。その時は誰も着ていなかったから買ったけど、そこからもずっと良いものがリリースされているので、結果ずっと愛用しています。

-ドメブラに興味を持つ前からファッションが好きだった?

ファッション自体は中1の時に目覚めましたね。隣町の塾に通ってたんですけど、道中の古着屋で同世代が着てないような服買って「これ着たらモテるかも」みたいな感じで買ってました(笑)。

 

-なるほど(笑)。doubletもそうですが、そらちぃさんといえばsacaiのイメージも強くて。好きなドメブラをあげるとしたら何でしょう?

doublet、sacai、FUMITO GANRYU、amachi.、M.S.U…。いやぁ沢山あって選べないですね。今季のFUMITO GANRYUがめちゃくちゃ可愛かったので注目しています。

-数多あるブランドの中で、それらを選ぶ理由や共通点はありますか?

パターンの精密さですかね。日本人ならではの細かさがどのブランドも魅力的だと思います。

-確かに、今回のスカジャンもリブが二重になっていて、細かいこだわりが見えますよね。

そうなんですよ。sacaiのパターンやドッキングも日本ならではだと思いますし、レディースもsacaiが一番かわいいと個人的に思っています。

 

-ドメブラ初心者にお勧めしたいブランドを教えてください。

ISSEY MIYAKE、良いですよね。あまり高くないし、日本人の体型に合わせて作ってるから、誰でも似合うと思いますし。セットアップで買っちゃえば、一気にそれっぽくなりますよね。シンプルだから合わせやすいし、オススメです。

-選ぶ/買うアイテムの基準やポイントはありますか?

抽象的ですが、自分の好きな配色かな。自分に似合う色がよく分かっていると思うので。基本服を買うときに悩むことはないですね、即決で買います。

 

-今回お持ちいただいた、スカジャンの好きなポイントを教えてください。

刺繍は創業当時から基本的なラインなんですけど、その刺繍の精密さがまず魅力的ですね、これだけ刺繍が入っていても、その割に安いんですよ。あとはリブの色も気に入っています。

-刺繍も全面にあるけど、色のトーンも相まって派手すぎないですよね。

そうですね、着やすいアイテムだと思います。基本的にdoubletっぽくないdoubletが好きなんですけど、今日はあえてdoubletっぽいものを持ってきました。

 

-ここは外せない、日常定番のコーデはありますか?オーバーサイズのイメージがありますが…。

割と着やすさを重視しちゃうんで、スウェットが多いですね。あと、同じコーデはしないようにしています。

-Instagramで発信されていたlook bookにもそういう意図が?

そうですそうです!飽きっぽいんで、同じアイテムでも掛け算で組み合わせを変えていってます。

 

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-ご自身のブランド「Noodle」も手掛けられていますが、自分で始めようと思った理由は?

それも“人と変わったことをしたい”っていうのが、真髄にあって。YouTuberの中でも一番おしゃれで、クリエイティブでありたくてNoodleはやっています。自分発信でかっこいいものを残していきたいなと。YouTube自体がコメディというか、エンターテインメントで、やらなくてもいいことをあえてやることもあるので、Noodleでは自分のやりたいことしかやらないっていうのを差別化してやってますね。

-そもそもバイブルとなる存在はいますか?

窪塚洋介さんですかね。どうだろう…、あまり人のファッションを真似したことがないんですよね。それこそ人と被りたくないっていうのがあるので。身長低い方なんで、自分で似合う似合わないが分かるんですよ。なので、低身長のアジア人向けブランドをいつかはやりたいですね。U170cmのメンズだったりにリーチするブランドって、現状ないと思うんで。

-今後の展望の1つとして考えられているのですね。

そうですね、やりたいです。27、8歳あたりに向けて、準備しようかなと。個人的には28,9あたりでファッションと音楽が花開くと思って、4年化計画でやっています。頑張ります。

 

-「自身の似合う服が分かる」とおっしゃっていましたが、骨格診断やパーソナルカラー然り、似合う服を分かっているようで分からない、どかしさが誰しもあると思うんです。ファッションやコーデにおいて、そらちぃさんからアドバイスをいただけると嬉しいです。

うわ〜難しいな…、ほんと人それぞれだとは思うんですけど…。1つ言いたいのは“値段じゃない”ってことですね。高ければ良いってわけではないし、安ければ良いわけでもないですし。“自分に似合う1着を探すために、努力する”に尽きるのかなって。
ブランドロゴが入ってるだけで高かったり、安いだけで買っちゃったり、騙されちゃうじゃないですか。生地やパターン込みでこれがどのくらいの価値なのか、ちゃんと見極める目を持った方がファッションも楽しくなるのかなと思いますね。

-首元の詰まり具合や生地感など、細かいデザインで印象も変わりますしね。そこを見ていくのも、繊細なディテールのドメブラならではの楽しさですね。

そうですね、細かいディテールで左右されちゃうと思うんで。僕に関しては、変態なファッションオタクなんで、アドバイスも参考にならないかもしれない…。

-ちなみに、一番変態だなと思うところは?

触れば、ウール何%とか、基本的に原材料が分かりますね。そこから記事の工場まで調べちゃいます。中国の工場が今いいんですよ。88risingに所属するヒップホップグループのハイヤー・ブラザーズが、自分たちの工場を持っているんですよ。その工場がセレクトショップのNUBIANと関わりがあって、Noodle×NUBIANのコラボもそこで作ってもらいました。ただ生地を良くしても、パターンや価格帯の問題もあるので、自分で作るのも隅々までこだわりたいですね。

Photographer:Korogi Maho
Interview&Text:Yoshimura Ayaka

【そらちぃ】

1996年生まれ、埼玉県出身。
中学生の時に同級生と始めたYouTubeチャンネル「アバンティーズ」のリーダー。
10代の頃から映画制作に携わったり、2020年には主演を務める映画が公開されたりと幅広く活動中。
ソロアーティストとしても精力的に活動している。

Instargram:https://www.instagram.com/sora_fdmr1/?hl=ja
Twitter:https://twitter.com/soraciavntis