【21Questions】鞘師里保に聞く、新しい一歩の踏み出し方。「自分がつまずくところはきっとある」

モーニング娘。のセンター、NYへのダンス留学を経て、現在はソロアーティストとして活躍する鞘師里保。復帰してから1年半が経ち、先月にはライブDVD『RIHO SAYASHI 1st Live&Documentary DAYBREAK』も発表した。
幼い頃から第一線で活躍し、すでに存在自体がレジェンドでもある彼女。21の質問から垣間見える、一人のアーティスト「鞘師里保」の決意を感じ取ってもらいたい。

 

 

Q1.自己紹介をお願いいたします。

鞘師里保(さやし・りほ)といいます。24歳です。歌ったり踊ったり演技したり、いろんなパフォーマンスをすることが大好きで、それをお仕事とさせていただいています。

Q2.幼少期はどんなお子さんでしたか?

何でも知りたがりで、好奇心旺盛な子どもだったと思います。ダンスを始めたのが5歳ぐらいなのですが、それもテレビでダンスしてる人を見て「これやりたい」って始めましたし、幼稚園の頃から親に教えられなくても絵本を見てアルファベットが書けるようになっていました。何でもやってみようみたいな、今よりももっと怖いもの知らずの子でしたね。

 

Q3.12歳でモーニング娘。に加入してから5年間、エースとしてグループを引っ張っていましたよね。当時の気持ちを一言で表すとなんですか?

「ずっと戦っていた」って感じですかね。もちろん自分とも戦っていましたし。いつも「試合だ!」というような気持ちでやってました。

Q4.卒業後はNYにダンス留学されましたよね。当時感じたエンターテイメントの面での日本とのギャップを教えてください。

あくまで私の個人的な視点ではあるのですが、日本はやっぱりまだ、「みんながかっこいいと思う像」とか「こう見られたいと思う姿」がなんとなくあって、そこをみんな目指してる傾向があると思うんです。アメリカに行って感じたのは、自分を持っている人ほどかっこよく見えるということ。何かのジャンルに入れられないような人がすごく多くて、それがなんかいいなって私は思いました。

 

Q5.生活の面でもギャップを感じたことはありましたか?

自分自身が場所によって影響されてるなと感じたのは、ニューヨークでは夏に厚着していることにすごい違和感があったんです。だからノースリーブのミニワンピースを着て歩いたりしてました。ノースリーブで電車に乗るなんて日本でやったことなかったのに!でも日本に帰ると日本の格好になるんですよね。

Q6.モーニング娘。をご卒業するときに「変わらない方が怖い」と留学を決めたとおっしゃっていましたが、新しい環境に飛び込むのには勇気がいると思います。新しい一歩を踏み出すときの心構えやアドバイスはありますか?

希望を抱いて新しい環境に進むとは思うのですが、どこに行くにしても「いつか何かでつまずくんだな」って思ってから飛び込むとギャップを感じすぎずに過ごせると思います。行った先が実はブラック企業だったとかなら話は別ですが、自分のつまずくところはきっとあるんだろうなという心構えで飛び込むようにしてます。

 

Q7.春からNHK高校英語の新MCに就任されたとのことですが、勉強のコツを教えてください

私も最初は英語力がゼロでしたが、勉強のコツは、とにかく喋ってアウトプットすることですね。間違えても許してもらえる友達とか練習アプリを通じて、話したりやりとりして英語を使わなきゃ成長しないなって思いました。

Q8.直近では昨年8月に『RIHO SAYASHI 1st LIVE 2021 DAYBREAK at 豊洲PIT』を開催されていましたよね。思い出深い出来事はなんですか?

ライブ前まで私が活動休止していたので、ソロとしてお仕事を再開させていただいてから初めて自分のファンの方を目の前にする機会だったんです。それまでは、インターネットや文字での会話でしかファンの方との触れ合いがなかったので、自分のファンが本当に実在していることに感動しましたね。

Q9.現在は歌詞をご自分で書かれていますよね。今までのなかでお気に入りのフレーズを教えてください。

『LAZER』という曲で「君にずっと会いたかった」っていう歌詞があるんです。ファンに向けたメッセージの強い曲なんですけれど、私は普段そんなことを面と向かって言えるタイプじゃないからこそ会場でファンの方に向けて歌ったときのことがすごく印象的です。共作詞の曲なので私だけで書いた曲ではないんですけど、「まさに今だ!」と気持ちが合致しましたね。

Q10.コンサート前のルーティンはありますか?

ストレッチをする。あと最近は、生姜と蜂蜜を入れた紅茶を本番当日とかボイトレするときに飲んだり本番前は喉を温める湯たんぽみたいなのを使って首元を温めたりします。

あとは、本番前に準備を早くしないと気が済まないんですよ、最低でも30分ぐらい何もしない時間とか余裕がないと焦っちゃいます。

Q11.ドラマや舞台と演技のお仕事でもご活躍していますよね。アーティストとしての活動と比べて、演技のお仕事はいかがですか?

ダンスだと、自分のスタイルが今では確立できてるし、次に何を良くしたいかということも自分の中で明確に見えるのですが、演技は自分にとっての正解がどこにあるのかがわからないんです。自分の中で正解を準備していても、違う答えを提案してもらったりするので、本当にいつも新鮮な気持ちでいられます。

 

Q12.鞘師さんならではのダンススタイルは本当に魅力的ですよね。ダンスにおけるご自分の強みや、意識していることはなんでしょうか。

ダンサーとしてだけじゃなく歌手としても活動しているので、歌のメロディーや音で表現したい部分もダンスで表現できるように心がけています。
歌という概念と、ダンスという概念の両方に対してアプローチして、「歌もダンスも一緒なんだよ」ってお互いに思わせる感じでやっていますね。

Q13.普段はどんなファッションが好きですか?

ファッションは「ちょっと綺麗め」と「ちょっとカジュアル」の間くらいなスタイルが好きです。あとは、シャツは多めに持っていますね。今まで柄っぽいものを買ってたんですけど、最近クラシックな感じのシャツを買いました。後ろがタポってなってて、着やすいんです。

 

Q14.最近ヘビロテしている音楽を教えてください。

チャーリー・プースがすごい好きで、よく聞いてます。あと藤井風さんの「へでもねーよ」とか「まつり」も、癖になる感じが好きです。

Q15.どんなジャンルでも結構です。これだけは譲れないこだわりはありますか?

頑固なところは結構ありますね。物を買うときもすごく調べて納得してから買うことが多いです。

 

Q16.最近ゲットしたお気に入りアイテムはありますか?

最近ビビッときて買ったお気に入りは、電動自転車。朝起きて、緑がある公園の近くを走ったりしています。

Q17.ステイホーム中に見つけた楽しみはありますか?

今まであんまり映画とかドラマを見るタイプじゃなかったんですけど、すごく見るようになりました。今ハマっているのは韓国ドラマの「社内お見合い」で、海外ドラマも結構みます。あとは「四月は君の嘘」とか「約束のネバーランド」とか、アニメも久しぶりに見ました!小さい頃に見たプリキュア以来かもしれないです。

 

Q18.コロナが明けたらどこに遊びに行きたいですか?

留学していたニューヨークに行きたいです。曲の振り付けを、ニューヨークでお世話になった先生にお願いしたりしているんです。だから、その先生にもちゃんと直接会っていろんな報告をしたいなって。

Q19.グループを離れて単身留学したり、今ではソロとして活躍されていますよね。大勢で作品を表現するのと1人で表現するのでは全く違うのではないかと思うのですが、感じることは何かありますか?

基本的には自分のペースで仕事をさせてもらえるっていうのがとてもありがたいですね。昔のようにコンスタントに仕事があるっていうのはすごく恵まれてることですが、やっぱり自分の気持ちが盛り上がってるときにできる仕事って、そうじゃないときに比べると結果が良かったり充実感をたくさん感じたりできるんです。

活動休止してから、自分がやりたいと思っていることと、それを行動に移すことをちゃんとリンクさせるように意識してきたので、1人での仕事だとそのサイクルが継続してできていますね。たとえば朝が苦手だったら、もうちょっと昼から仕事始めましょうとかできるじゃないですか。フリーランスで仕事してたりとかしてる方もそうだと思うんですけど、それがいいところだなってすごい思います。

Q20.落ち込んだときの気分転換法はありますか?

人と話すことと、あとは歌うこと。悩んでることを直接相談するというよりは、会って何かしら話をする中でちょっとずつ相手の元気をもらったりしますね。あとは一人でカラオケにも行きます。ライブで歌ってるときとはまた違って、「今日は発散だ!」みたいな感じで歌ってます。

Q21.最後に、これからの展望を教えてください。

ライブ活動をコンスタントにやっていきたいので、冬のツアーを頑張りたいと思いつつ、「歌手」という肩書きに縛られずに自分のやりたいお仕事とか、一緒にお仕事したいと思った方とジャンル問わずどんどんお仕事していくということも忘れないようにしたいです。そうじゃないと新しい世界を見せられないし、自分も新しいところにいられないと思うので。興味があることをどんどんやっていくっていうスタンスを貫いて、いろんなことに挑戦したいと思ってます。

photographer:Horie Yuri
Interview & Text:Tajima Ryoko

【鞘師里保(さやし・りほ)】

1998年5月28日、広島県生まれ。
幼少期よりアクターズスクール広島にてダンスを始める。
2011年に当時12歳でモーニング娘。9期生としてデビュー。
2015年12月31日、惜しまれながらモーニング娘。を卒業し、その後ニューヨークへダンス留学。
2020年9月より芸能活動を再開し、ドラマや舞台、ミュージカルなど活躍の場をますます広げている。

 

『1st Live&Documentary DAYBREAK』
2022年4月6日(水)発売
品番:PEXF-3268
POS:4544163469107 / 13,200円(税込)
◎3枚組 Blu-ray / 撮り下ろしブックレット24P / 外箱ケース付
▶︎購入URL:https://ssm.lnk.to/RS1LdD

<収録内容>
■RIHO SAYASHI 1st LIVE 2021 DAYBREAK at 豊洲 PIT(2021.08.09)
■RIHO SAYASHI 1st LIVE 2021 DAYBREAK 完全版
■鞘師里保ドキュメンタリーフィルム「Middle of the Night」

ファンミーティング 配信チケット発売中
https://rihosayashi.jp/news/news-789/

ツアー ファンクラブ先行受付中
https://rihosayashi.jp/news/news-755/

舞台情報
https://rihosayashi.jp/news/news-724/