21歳のシンガーソングライター甲田まひるに聞く等身大の21Questions。「迷ったら絶対に面白い方を選ぶ」

幼少期から「MAPPY」として活動してきたファッションアイコン・クリエイターの甲田まひる。ジャズピアニストとしての活動を経て、現在はシンガーソングライターとして精力的に楽曲をリリースし、活動の幅を広げている。

様々なジャンルを横断し、ミックスしながら自分だけの立ち位置を確立している21歳の甲田まひるに、21の質問でその内面と思考に迫る。

 

Q1.自己紹介をお願いします。

シンガーソングライターの甲田まひるです。21歳です。

Q2.ご自身の性格を一言で表すと?

明るくて、落ち着きがないタイプ。喋るのが好きなので、初対面の人でもすぐ仲良くなれます。

 

Q3.音楽を始めたきっかけを教えてください。

最初のきっかけは、5歳の時にピアノを習い始めたことです。幼稚園で周りがみんな習い事を始めるタイミングだったので、私も特に理由なく「ピアノを習いたい」と母に言って、ヤマハ音楽教室に通い始めました。

Q4.小学生の頃から「MAPPY」としてインスタグラマー・モデルとしての活動もなさっていますよね。投稿を始めたきっかけは?

9学年上の兄や、その友達の女の子たちが周りにいて、一緒に遊ぶことが多かったんです。そのときに「最近インスタが流行っている」という話を聞いて、その場で登録してもらってアカウントを開設しました。

 

Q5.ファッションアイコンとしての活動の中で思い出深い出来事は?

中学生の時に、雑誌の連載やラジオの企画でいろんな方にインタビューする機会を多くいただきました。実際に成功してる人の話を直接お聞きできたのが思い出に残っています。

ーー具体的に印象的だった方は?

デザイナーのジャン・ポール・ゴルチエさんにインタビューしたときは感動しました。おじいちゃんと孫くらいの年齢差があるのに本当に優しくて、こんなに年の離れた知らない人にも丁寧に接してくれる人間性に今でも影響を受けています。

あとはアリアナ・グランデさん。本当に一瞬なのですがインタビューさせていただいて、夢みたいでした。すごくフレンドリーにハグしてくれて、信じられないぐらいいい匂いがしたことも含めてずっと記憶に残っています。

 

Q6.去年シンガーソングライターとしてデビューされていますが、その前にはジャズピアニストとしても成功なさっていますよね。自分で歌うことに決めた契機はありましたか?

一番衝撃を受けたのはローリン・ヒルのアルバムを家で聴いたとき。初めてジャズ以外のジャンルの音楽、そして歌に挑戦したいと思ったきっかけになりました。それこそアリアナ・グランデさんにも影響を受けました。その頃好きで聴いてるアーティストがみんな踊っていることに気づいて、私も自分でポップスを作って歌って踊ろうと思ったんです。

Q7.新曲「夢うらら」について教えてください。

どんな人も夢とか目標、不安を自分の中に抱えて生活していると思うのですが、そういうみんなの背中を押せるような曲を書きたいなと思って作り、エールソングになっています。

音楽面では、元々制作していた曲に加えて、ヴォーギングというダンスのためのパートも後から組み込みました。マドンナが踊ったことで有名になったダンスジャンルなのですが、たまたまレッスンで習ったことをきっかけに「今作っている曲の中にこのダンスのための部分を組み合わせたらかっこいいんじゃないか」と思って。

 

Q8.今回のMVの見所はどこですか?

やっぱりヴォーグパートです。衣装もこだわっていて、その部分ではジーパンを前後ろ逆に履いたスタイリングにしています。元々自分の中で「外し」を作ることが好きなんです。

だから今回のヴォーグパートでも、レザーでビシッと決めるよりあえて少しラフな感じにしたくてこの衣装にしました。

 

Q9.甲田さんの楽曲の中には様々な要素・ジャンルが取り入れられているのが魅力ですよね。K-POPなど含めて幅広く影響を受けているとおっしゃっていますが、特にあげるとしたら誰を選びますか?

結構ランダムにたくさん聴くタイプなので、「このアーティストの曲なら全部好き!」という人があまりいないタイプです。

でも、その中でも一番聴くジャンルはラップですね。90年代が好きで、日本語ラップもよく聴きます。やっぱりKREVAさんは誰がいつ聴いてもかっこいいから本当にすごいですよね。こだわって作っていらっしゃるのもすごく感じます。

Q10.逆に、ご自分の曲はよく聴きますか?

聴きます!前日に作った曲を携帯に移して聴くのが好きですね。PCを立ち上げる時も、昔に作った未発表曲のデモとか見つけるとよく聴いちゃいます。

 

Q11.これまで作った楽曲の中で一番お気に入りのフレーズはなんですか?

今回の『夢うらら』はすごく好きです。大サビの一番最後の明るくなるところで、「blink blink」という歌詞があるんです。ここはライブでみんなに歌ってほしいなと想像しながら作りました。きっとすごく盛り上がると思うので楽しみにしています。

Q12.自分の中で譲れないこだわりを教えてください。

仕事とかでは結構色んなことにこだわるんですけれど、普段の生活では優柔不断なんです。メニューを選ぶときとかも、何が食べたいか全然わからなくてずっと悩んじゃう。決断力が欲しいですね。

 

Q13.親交の深いアーティストさんはいますか?

人との交流は広いタイプなのですが、やっぱり年が近い方が打ち解けるまで早いです。

同じ事務所だと、櫻井海音くんとか崎山蒼志くんが同い年と1個下なので、自分としては勝手に友達だと思っています(笑)。普段お仕事では歳上の方と関わることが多いので、歳が近い子は貴重です。

Q14.この先も変わりたくない自分の軸を教えてください。

特別意識しなくても、自分自身の軸が変わることへの不安は全然ないです。変わったら変わったで、それが軸でいいのかなって思うので。

でも「自分の感覚を一番に信じる」っていうことは昔からずっと一貫しています。そこが変わるっていうのは多分ないかな。

Q15. 5年後の自分はどうなっていると思いますか?

5年後……。26歳ですね。自分のやりたい音楽ができていれば嬉しいです。やっぱり「曲を作る」ということ自体が好きなので、誰かのために作ってみるのもいいなと思っています。

もちろん自分が歌うのが一番ですが、普段から「この人にこういう曲が合うんじゃないかな」とか考えながら曲を聴いたりしているんです。全然5年後じゃなくてもっと後でもいいんですけれど、それくらいずっと曲を作り続けたいというのは夢ですね。

Q16.最近お気に入りのファッションアイテムは?

シャツ!いつも何か羽織ってないと落ち着かないんです。

白地に青いチェックのシャツを2年くらい探していて、なかなか欲しいものがなかったのですが最近たまたま「これだ!」と思えるのを古着屋さんで見つけたんです。ちょっとオーバーサイズで袖も膨らんでいる、お気に入りのアイテムですね。

 

Q17.この夏の思い出を教えてください。

やっぱりMVの撮影です。台風で撮影場所が変更になったり、準備期間を含めてスケジュールが結構タイトだったりと大変だったのですが、その分想いがギュッと詰まった撮影になりました。

いろんなクリエイターの方々と臨機応変に対応しながら、最後まで楽しくやり遂げられたので本当に思い出深いです。

Q18.SNSとの向き合い方で気をつけていることやモットーは?

どんな投稿がハネるかどうかって、本当に読めないですよね。だからこそ見てくれる人のことはもちろん考えつつ、最後は本当に自分の好きなものをアップするようにしています。

ちょっと地味だったとしても、自分がしっくりくると思えるテイストや画角のものを選ぶのがいいですね。

 

Q19.これまでで印象的だったファンの方からの反応はなんですか?

音楽好きな人が多いので、楽曲の感想を長文で送ってくれたり、私が好きだからってバニラの匂いがするものをお土産で持ってきてくれたり。ファンの方とはすごく仲良いです。

インスタのライブ配信とかをしていても、やっぱり自分の感覚とかセンスに似てる子が多く集まってくれるんです。具体的には、お笑いが好きな子が多かったり(笑)。ずっとそういう話をしてるので、感覚としてはファンよりも友達の方が近いかもしれないです。それもあって「部員」っていう呼び名がすごくしっくりきます。まだライブも観客がいる状態でやったことがないので、会えるのがすごく楽しみです。

 

Q20.悩み事も多い60MAGAZINEの読者に一言

1人で悩んでいるとネガティブなループに入りがちなので、私はなるべく家族とか誰かに話すようにしています。やっぱり人に話を聞いてもらうとか、何か一言でももらうとちょっと楽になったりしますよね。

でも悩むこと自体は悪いことじゃないし、必ずそこから何か生まれると思います。今はSNSで同じ悩みを持つ人たちと繋がれる時代ですよね。みんなで励ましあいながら団結していけたらいいですね。

あ、そうだ!私は絶対、「迷ったら面白い方を選ぶ」って決めています。将来どうしよう、とか含めて必ず「おもろいな」って思う方に行くようにしています。

Q21.今後の展望を教えてください。

ライブや楽曲のリリースをメインに、どんどん活動していきたいなと思っています!今作、次回作に期待していただければ嬉しいです。ライブも早く開催して、みんなで集まれるようにしたいですね。

Photographer:Horie Yuri
Stylist:Shimizu Takuro
Hairmake:Aoyama Rie
Interview & Text:Tajima Ryoko

【着用アイテム】

ルーズ スタン デニム ピュア ジャケット

 

ホープラングエッジクロップTシャツ/Hope Language Crop Tee_Green

 

【甲田まひる】

2001年5月24日生まれ21歳
Sony Music Artists 所属

ジャズ・ヒップホップをバックボーンとして、ジャンルに束縛されていない自由なサウンドを放つシンガーソングライター。全楽曲の作曲・作詞を自ら手がけている。2021年11月、シンガーソングライターとしてデビュー作品となる1st EP 『California』をワーナーミュージック・ジャパンより発表。その他にも、俳優、タレント、ファッションアイコンとして多岐にわたる活動を行っている。

「夢うらら」特設サイト
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