今までにはない新しいアパレル企業がカルフォルニアから多く生まれているのをご存知だろうか?
カリフォルニアは シリコンバレーの発展と共に、新しいテクノロジーとアイデアで私たちの買い物の仕方、ライフスタイルまでも、大きく変えてくれた。
買い物はインターネットで、ネットを利用した決済サービスのpaypal(ペイパル)のお陰で個人同士の売買が驚くほど安心で、簡単になった。
そんなペイパルも、あのテスラやスペースXのCEOイーロン・マスクが創設者の一人としてカリフォルニアが発祥だ。
他にも、洋服のシェアリングや個人向けスタイリストのアプリなど、昔では信じられないことが次々と可能になっている。
なぜカリフォルニアの消費者のライフスタイルは、こんなにも変わったのだろうか?

カリフォルニアの消費者の中で流行ったものが世界で注目される
世界のGDP(国内総生産)は、アメリカが1位で、中国、日本と続くわけだが、実はアメリカのカリフォルニア州の総生産額は、イギリスやフランスを超えて世界で第5位なのだ。
世界の国と比較しても、相当大きな規模である。
その上、全米上位500社がその総収入に基づきランキングする『フォーチュン500』でも、カリフォルニア州に本社を置く会社が54社と、今年ニューヨークやテキサスを抜いて1位となった。
カリフォルニアは農業、科学、メディアや観光も盛んで、近年はシリコンバレーを始め、テクノロジー関係の会社が続々成功を収めている事が背景にある。
その成功者達が、次は小さい会社に投資をして経済が潤っているため、土地も物価も給料も右肩上がりなのだ。
カリフォルニアの消費者は、次々と新しいサービスに触れる機会が多く、少し先の未来で暮らしているようだ。
だからこそ、カリフォルニアの消費者の中で流行ったものが世界で注目されるのだ。

カリフォルニアのカジュアル・スタイルはもうダサくない
ティファニーのCEOアレッサンドロ・ボリオーロは、「今のライフスタイルは、フォーマルなスタイルではない。個人的にはフォーマルはもう戻って来ないのではないかと思う。」とBoFのインタビューで述べている。
一昔前なら、ジャージやカジュアルは決してカッコ良いスタイルばかりではなかった。
スーツに革靴やヒールをどれだけオシャレにエレガントに着こなせるか、そんな事ミレニアル世代はもう求めていない。
テクノロジーから、アパレル企業、オフィスワーク、どこをみても、皆ジーンズにTシャツ、短パンやアスレジャーなど、本当にカジュアルだ。
もうスーツはパーティー以外で着ると浮いてしまうほど。
そしてそのカジュアル・スタイルの多くが、カリフォルニアから始まり、今ではスニーカーやスポーツ・ウェアが大流行している。
典型的なカリフォルニア・スタイルは、気安さ/心地良さを重視、自由で個性を大切にしている。
そんなカリフォルニア・スタイルと最新のテクノロジーを合わせた実際に大成功しているアパレル企業/ファッション・ブランドを3つ紹介したい。

1- EC特化型アパレルブランド Everlane(エバーレーン)
Everlaneは、高級ブランドの小売価格が、製造コストの10倍にもなる事に着目した。
商品を自社で企画し工場から直接仕入れているため、中間流通を省き、徹底的にコストを削減する事で、高級ブランドと同等の商品をより、安価にネット上で販売している。

2- Stitch Fix(スティッチ フィックス)
サイズや服の好みに関するアンケートに答えると、パーソナルスタイリストが自分好みの服やアクセサリーを選んでくれるサービス。

3- Allbirds(オールバーズ)
シンプルでデザイン性の高いスニーカーを作りたいと、エコフレンドリーな素材をうまく活用した機能性が高い靴。
原料が最高級のメリノウールなので、防臭効果/温度調整/ムレ知らずを実現。

カリフォルニアの消費者が今一番Hotな訳
カリフォルニアの消費者は、アメリカ国内でも特に健康、環境、テクノロジーに関心が高い。
健康食品(スーパーフード)やアスレジャーを始め、トレーダー・ジョーズなどのオーガニック・スーパーマーケット、電気自動者のテスラモーターズもカリフォルニア発祥だ。
最近は、アパレルでも動物のファーを使わなくなったり、健康に良い、環境に良い商品をどのくらい簡単にネットで購入出来るかが、勝負である。
そのため、常に違った新しいアイデアを生み出す場所に住む消費者たちの動向に目が話せないのだ。