「オーガニック」というキーワードから連想されるものは、”健康に良い” ということだけでなく、最近ではオシャレでファッション性が高いものと位置づけられ、人々に認知されているように見られる。

イギリスやドイツを始めとするヨーロッパ諸国では、フード、コスメ、ライフスタイルを含め、人々の日々の生活に根付いている為、更に先を進んだオーガニック先進国と言える。

肉を食べない「ベジタリアン」、肉は食べないが魚は食べる「ペスカトリアン」、動物性のものを一切食べない「ヴィーガン」など、オーガニックから派生するキーワードは、海外には多く存在している。

更に驚くことに、イギリス・ロンドンでは、オーガニック製品を扱うスーパーマーケット、カフェ、レストラン、フードマーケットはどれもファッション性が高く、オシャレな若者も注目している。

今や世界中で、オーガニックは、トレンドリーダーとなっているのだろうか?

ローカルに人気なオーガニックスポット

オーガニックスーパーマーケットの代表格とも言えるのは、日本のメディアでも度々取り上げられるアメリカ発のWhole Foods Market(ホール フーズ マーケット)ではないだろうか。

そしてロンドンでは、日本ではまだ知られていない、ローカル発のオーガニックスーパーマーケットやスポットが多数存在している。

Planet Organic(プラネット オーガニック)は市内からローカルエリアまで、ロンドンに全7店舗を構えるオーガニックスーパーマーケット。

食品から日用品、コスメが揃う他、店内に併設されるフードコーナーでは、新鮮かつオーガニック野菜を使ったフードがテイクアウト出来、ランチ時には、多くの人が列に並ぶほど人気だ。

Harvest(ハーベスト)は、若者に人気なイーストロンドンを中心に店舗を拡大中のオーガニックスーパーで、こちらも併設されたカフェでフレッシュジュースや、グルテンフリーのケーキやキッシュなどが楽しめる。

これらのオーガニックスーパーでは、野菜は個包装されていない場合が多く、パッケージもプラスチックではなく、紙を使用している場合が多く、環境にも優しい。

また店内の内装や、オリジナルのショッピングバッグはどれもファッション性が高く、感度の高い若者やオシャレなヤングファミリー層を中心に、支持されている。

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最新トレンドはヴィーガン?

冒頭にも挙げたように、オーガニックから派生するキーワードには様々なものがあり、その代表が「ベジタリアン」と「ヴィーガン」だ。

ベジタリアンは野菜中心の食生活を中心としている為、ロンドンではベジタリアン向けのメニューを提供しているカフェやレストランは多い。

一方、ヴィーガンは更に卵や牛乳、はちみつなどを含む動物性のものを口に出来ないことを受け、カフェやレストランの専用メニューはまだまだ少ないが、ヴィーガン人口自体は増えてきており、ヤング層を中心に、そのコミュニティは徐々に拡大している。

コミュニティを中心としたローカルの人々が始め、人気が出ているのは毎週土曜にイーストロンドンで開催されている「ヴィーガンマーケット」や、不定期で開催されている「ヴィーガンナイト」と呼ばれるイベントだ。

ここでは、中々市場には出回らない、牛乳を使わないチーズやはちみつ、アイスクリームなど、珍しいものも手作りで販売されている他、コミュニティ同士の交流の場として、人気がある。

日本ではオーガニック製品は、まだまだ値段が高く、趣向品として人々に受け入れられているように感じるが、このように海外では、より生活に根付いたものとして、人々に受け入れられている。

パッケージをおしゃれにすることで、若年層を中心に支持を集め、彼らがトレンドとして発信していくことで、更に人々から注目されているという、良いサイクルが確率されている。

更にオーガニックスポットが増えていることで、あえてオーガニックであることを選ぶことへの躊躇が無くなっていることも事実だ。

日本でも徐々に浸透し始めている「オーガニック」は、どこまで人々の生活に根付いていくのだろうか。

ファッション性が高いだけでなく、ライフスタイルの一部として、人々に受け入れられる日はそう遠くないのではないだろうか。