ヴォーグのカバー(表紙)は、編集長であるアナ・ウィンターが常に拘り、スタイリングから、カメラマンまでも、彼女がすべてを指示して撮影が行われている。

そのアナ・ウィンターが、9月のカバーに関してはすべての意思決定をビヨンセに委託したと正式に発表した。

ヴォーグ編集長がこの様な企画を考案したのは初の試みで、ミュージック・アイコンのビヨンセがどの様に9月の表紙を完成させるのか、世界の注目を集めている。

http://thebeyonceworld.com/2018/07/31/beyonce-to-be-given-unprecedented-control-over-her-upcoming-vogue-cover/

ビヨンセが、初の黒人カメラマンを採用

ビヨンセの最初の決断は、黒人カメラマンTyler Mitchell(タイラー・ミッチェル)23歳を採用した事だった。

タイラー・ミッチェルは、23歳と若いカメラマンだが、Marc Jacobs(マーク・ジェイコブス), Ray-Ban(レイバン)、そして Givenchy(ジバンシィ)でも活躍した実力を、今回ビヨンセに評価されたという。

アナ・ウィンターや歴代の編集長は、今まで長年の経験がある凄腕のカメラマンを採用していたため、ヴォーグ126年の歴史の中で初の黒人カメラマン、そして23歳と言う若さで異例の抜擢となった。

「ビヨンセに選ばれたカメラマン」として、タイラー・ミッチェルは世界で今一番注目を集める若手カメラマンとなった。

タイラー・ミッチェル: https://www.instagram.com/tylersphotos/

話題作りが上手なアナ・ウィンター

アナ・ウィンターが9月で引退説が流れ、一切口を閉ざし様々な憶測で世間の関心を引き続けた。

今回の異例の試みは、アナ・ウィンターの評価さえも上げたのだ。

出版業界のCondé Nast Publications(コンデナスト社)は、今年も前年比で1億ドルの減収を公表した。

そんな中このニュースは、アナ・ウィンターが今一番パワーがあるミュージック・アイコン、ビヨンセと組み話題集めに成功したと報道されている。

そしてコンデナスト社のCEOは、7月31日「アナ・ウィンターの引退説」を否定し、以下の様に述べた。

“She is integral to the future of our company’s transformation and has agreed to work with me indefinitely in her role as editor-in-chief, Vogue and artistic director of Condé Nast.” 

アナ・ウィンターは、コンデナスト社の将来に必要不可欠な存在だ。

彼女自身も、ヴォーグそしてコンデナスト社のアーティスト・ディレクターとして無期限に働く事に同意している。