若い女性を中心に人気のファッションブランド「Lily Brown(リリーブラウン)」から、あの“チュッパチャプス”とコラボレーションしたアイテムが発売される。
発売前から早くも話題を呼んでいるが、“チュッパチャプス”がファッションブランドとコラボレーションするのは今回が初めてではない。
なぜファッションブランドは異業種である“チュッパチャプス”とコラボレーションするのか、その理由を探りたい。
発売前から話題の「Lily Brown meets chupa chups」



8月23日(木)発売予定の「Lily Brown meets chupa chups」コレクションは、チュッパチャプスのモチーフが並んだニットのセットアップや、おなじみのロゴがプリントされたバッグ、イヤリングなどが展開される。
公式サイトの特設ページは、チュッパチャプスが誕生した1950後半~60年代を思わせるようなレトロポップな色使いが特徴だ。

60年代ストリートを彷彿とさせるスウェットロングTシャツは、フロントにはシュルレアリスムを意識したキャンディデザイン、バックにはヴィンテージロゴがプリントされている。
なぜ今“チュッパチャプス”とコラボするのか?
“チュッパチャプス”は、2018年3月にもスポーツメーカーの「FILA(フィラ)」とコラボレーションしたばかりだ。
他にも、ユニクロや、今年日本に初上陸して話題になった、スペインのアイウェアブランド「PARAFINA(パラフィナ)」ともコラボレーションを果たしている。
ユニクロ×チュッパチャプス

こうした動きの背景のひとつには、近年のリバイバルファッションブームが挙げられるだろう。
今、若者たちの間では、ひと昔前に流行ったファッションアイテムを再び取り入れるのが流行になっている。新商品にレトロ感を与えるのに、60年もの歴史を誇る“チュッパチャプス”はうってつけのブランドだ。
それだけでなく、「親近感」も重要なポイントといえる。
世界一有名なロリポップキャンディともいえる“チュッパチャプス”は、幼いころ誰でも口にした事があるはず。そして、そのノスタルジックな感情は親近感につながり、それが購入意欲へと直結する。
ファッショナブルなロゴ
リバイバルブームもひとつの要因とはいえ、単純に“チュッパチャプス”のロゴが、ファッションとして成立するデザインであるのも大きな理由だろう。
このキャッチ―なロゴは、“チュッパチャプス”の考案者であるアンリック・バルナットが、著名な芸術家サルバドール・ダリに作成を依頼したものであるというからアーティスティックなのも頷ける。
デイジー(ひなぎく)をあしらった特徴的なロゴは、一目見ただけで、誰もがすぐに“チュッパチャプス”だと分かるはず。実際、コラボレーションしたファッションブランドの多くが“チュッパチャプス”のロゴをそのまま使用している事からも、このロゴが特別な意味を持つ、ブランド化されたシグネチャーだと言える。
このちょっとレトロな字体も、リバイバルブームの今の時代にマッチしているのだ。
ファッションブランドと次々コラボレーションする“チュッパチャップス”。
“チュッパチャプス”がお菓子としてだけでなく、ファッションアイコンとして認定される日もそう遠くないかもしれない。