いま、時代に新しい波を起こすアーティストやクリエイターの"内側"に踏み込む連載企画「NEW WAVE / NEXT CORE」
彼ら彼女らがどのような景色を見て、何に揺さぶられ、どのような感覚を軸に世界を捉えているのか――その中心へと迫っていく。
流行やムーブメントは、常にひとりの"個"から始まる。次の潮流をつくる表現者のCOREには何が宿っているのか。
その起点を探りながら、これから生まれる新しい波の輪郭を読者とともに見つめていきたい。
第14回目に登場するのは、透明感溢れる佇まいの中に、決してブレない「個」の強さを秘めたモデル・俳優の南琴奈。
14歳でデビューし、20歳という大きな節目を迎えたばかりの彼女。画面や誌面で見せる完璧な美しさの裏側には、「完璧でいること」を手放し、ありのままの自分、身軽で嘘のない状態でいたいという極めてシンプルで豊かな生存本能が息づいている。
芝居に対して「あえて相手のセリフを想像しない」と語る、圧倒的な生っぽさ。 タイで弾丸撮影を敢行したという最新写真集のビハインドストーリーを交えながら、彼女の飾らないCOREに迫る。
―― まずは自己紹介をお願いします。
南琴奈です。20歳で、俳優とモデルをやらせてもらっています。
―― 普段、お芝居をするときに意識しているスタイルやアプローチはありますか?
台本を覚えるときに、「相手がこう言ったら、こう返す」という想像を一切しないようにしています。カメラの前に立って、初めて相手の方のセリフや表情を受けたときに、自分がどういう気持ちになるのか。その瞬間のリアルなリアクションを一番大事にしています。
だから台本を覚えるときも、最近は声に出さず、ただ見るだけで覚えることが多いです。初めてカメラの前に立った初心のときのような、新鮮な好奇心や感覚を忘れたくないんです。
―― 休日の過ごし方や、最近のマイブームはありますか?
最近はお菓子作りにハマっていました。
アールグレイのチーズケーキとか、抹茶やチョコ、紅茶のマフィンを作ったり。実はちょっと今は飽き始めてきているんですけど(笑)、数週間前まではよく作っていましたね。
もともと洋菓子よりは和菓子の方が好きなので、いつかは羊羹とか、あの綺麗な和菓子作りにも挑戦してみたいなと思っています。
―― 南さんが「次に来る」と感じているものは?
「いじらない、そのままの眉毛」ですね。
前までは、綺麗になりたいとか、こういう自分でいなきゃいけないっていう「完璧な状態」でいたい感覚が強かったんです。でも今は結構その逆で、もっと自由で、開放的でいたい。眉毛もそのまま生えてていいんじゃないかなって。
メイクもファッションも大好きなんですけど、最終的な目標は、何もせずに本当に「素」のままで、身軽でいられることなんです。
そのために、お家の中のものもどんどん減らしていて。花瓶ならここまで、って決めて、選び抜かれたお気に入りのものだけを1つか2つ大事に使う生活を心がけています。
趣味や家の中のことだけでなく、自分自身の体や思考も絞って、身軽に整えていきたいなと思っています。
―― 南さんのCOREを表す3つのキーワードを教えてください。
1つ目は「素直」です。
良くも悪くもなんですけど、本当に嬉しくないときは嬉しくない顔をしちゃうし、疲れたときは疲れた顔をしちゃうんです(笑)
以前、ある現場で監督から指示をいただいたときに、自分の中でまだ解釈が整理できていなくて、一旦「わかりました」とだけお返事したんです。無視したわけじゃないですよ(笑)。でも、納得いっていない私の空気感がどうしても伝わってしまったみたいで。
監督から「納得いってないのに妥協で返事してるのが凄くよく分かる。でも意志があっていいと思うよ、凄く分かりやすいね」と言われて(笑)。
―― 嘘がつけないというか、感情がストレートに出るタイプですか?
自分が「好き」とか「嫌い」と感じたものは全部、自分自身で分かっていたいし、相手にも分かってほしいんです。さばさばしているようで、変なところを面倒くさく考えちゃったりするわがままな部分もあるんですけど、そういう自分の素直さを受け止めてほしいなって思います。
2つ目は「辛いもの」です。
辛いものが本当に大好きで、何にでもかけちゃうんです。私のお気に入りの柚子七味があるんですけど、それが好きすぎて、ちょっとご飯を食べるには遅い時間だけど何か辛いものが欲しいなっていうときに、ヨーグルトにかけたりもしちゃいます。
―― ヨーグルトに七味ですか!?
美味しいかと言われると美味しくないんですけど(笑)、「とにかく辛いものがほしい!」っていう欲を満たすために行っちゃいます。山椒以外なら、わさびも、からしも、唐辛子系も何でも好きなんですけど、一番大好きなのは、おばあちゃんが作ってくれた韓国料理。
おばあちゃんが韓国料理屋をやっていたんですけど、軟骨をぷよぷよになるまで辛く煮詰めた料理を、いつも大きな鍋いっぱいに作ってくれたんです。それが幼い頃から大好きで、バクバク食べていました。
今はその味をお母さんが受け継いでいるんですけど、次は私が作れるようになりたいなと思っている、我が家の伝統の味です。
3つ目は「肌」です。
私、普段はあまり肌トラブルが起きないタイプなんです。でも、ストレスを感じたり、心がちょっと落ち込んだりすると、すぐ肌にポツポツと出ちゃう。どれだけ不規則な食事をしていても心が元気ならピカピカなんですけど、精神状態が一番著しく現れる場所なんです。
―― 心のバロメーターになっているんですね。ストレスを感じたときはどう解決していますか?
一旦、一人になりますね。誰かに相談して解決するわけじゃなくて、結局は自分が納得しないと終わらないので。
考え始めると悩みがどんどん枝分かれして、自分で問題を大きくしちゃうタイプなんですけど、とことん考え抜いて、最後は「どうせいつかは死んじゃうしな」ってどうでもよくなるまで考えます。そこまでいけたら私の勝ちです(笑)。
―― 最後に、南さんがこれから起こしたい"波"について教えてください。
具体的な目標や野心は、あまりないんです。ただ、お仕事だから仕方なく業務的にやる、という風には絶対になりたくなくて。表現はそういうところから生まれないものだと思いますし。
自分の心が「ワクワクする方」を常に優先して選択していきたいなと思っています。お芝居は、その瞬間瞬間の感情の爆発や、感覚が何よりも大切なものだと思うので。これからもワクワクする感覚をすくい上げながら、楽しく作品作りに携わっていきたいです。
―― ワクワクを大切にされる南さんですが、6月20日に20歳の誕生日を迎えられた節目として、タイで撮影された写真集がリリースされましたね。完成した一冊をご覧になったときの率直な感想はいかがでしたか?
本当に作るのが楽しかったです。今回の写真集は、写真家の一哲さんや、デザイナーのAYAさんやスタッフの皆さんが、一冊の本として、愛やちょっとした仕掛けをたくさん詰め込んで作ってくださいました。
最初の打ち合わせで、皆さんが「表紙は絶対にこれでいきたい!」って満場一致で提案してくださったのが凄く嬉しくて。
自分の写真集なんですけど、まずは「みんなでこんなに素敵なものを作れたんだ」という過程そのものがとにかく嬉しくて、胸がいっぱいで安心しました。
―― タイでの撮影中の印象的なエピソードや、お気に入りのカットはありますか?
写真集のラストに向かう後半のページに、すごくお気に入りのカットがあるんです。
実は私、デビュー当時の14歳の頃にカメラマンの一哲さんと出会ったんですけど、そのとき一哲さんが使っていたものと同じカメラを自分で買って、この6年間ずっとプライベートでも使っているんです。
今回の写真集の最後の方で、私がそのカメラで写真を撮っているところを、一哲さんがさらに撮影してくれたカットがあって。
「この6年間を見つめて、色々な思いに耽っている感じがあって、胸にグッとくるものがある」って言ってくださったんです。
14歳から20歳までのストーリーや時間の流れがぎゅっと凝縮されているような、特別な流れになっているので、そこはぜひ見ていただきたいお気に入りのポイントです。
―― 最後に、この写真集を手に取るファンや読者の方へメッセージをお願いします。
この写真集は、私の「自己紹介」のような一冊だと思っています。
初めて私のことを知ってくださる方には、色々な表情の私を知っていただけるきっかけになると思いますし、デビュー当時から応援してくださっている皆さんには、14歳から20歳までの成長を一緒に旅しているような感覚で、ワクワクしながら楽しんでもらえたら嬉しいです。
飾られた言葉で着飾るのではなく、今の自分に必要なものだけを厳選し、ありのままでいようとする南琴奈。完璧な姿を求める時代に逆らい、ありのままの素顔、ありのままの感情、そしてリアルな瞬間のお芝居を愛する彼女のスタンスは、あまりにも潔く、そして美しい。
満場一致の愛で完成した写真集には、彼女が歩んできた6年間の軌跡と、20歳になった今この瞬間にしか見せない等身大の輝きが、確かに刻まれている。
南琴奈 1st写真集(水光 南琴奈)
20歳の節目を記念し、タイにて弾丸撮影を敢行した待望の写真集。異国の風に吹かれながら見せる等身大の表情から、14歳からの成長の軌跡をたどるストーリー性溢れるカットまで、彼女の「現在地」を余すことなく凝縮した特別な一冊。
[リリース情報:6月より全国書店・ネット書店にて好評発売中]
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当日彼女が着用したのは、TANNATのカプリパンツとスリーブレストップ。
トレンドのカプリパンツを主役に、抜け感を意識しながらスリーブレストップのレイヤードで構築した上級者向けのルック。
ラフでありながら上品にまとまるこの絶妙なバランス感は、まさにTANNATというブランドの雰囲気を象徴するスタイリング。
ブランド:TANNAT
韓国発のフェミニンブランド。
デイリーユースのアイテムを中心に、構築的なシルエットそして、ディティールで魅せるアイテムを展開。
抜け感とラフさをかけあわせたバランス感が人気。

Featured Artist:南琴奈
Brand:TANNAT
Photographer:Rakusei Sakabe
Video/Video edit : yuma goto / NANA
Stylist:Yuki Yamane
Hair : Tatsunosuke Kawamura
Make : Kohara Yuri
Direction/Text:minami
Assistant : oto



