https://fnmnl.tv/2020/03/20/93936

黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察官に首を押さえつけられ亡くなった事件を発端に、アメリカで、#BlackLivesMatter(「黒人の命も大切だ、軽視するな」の意味)と訴える声が広がっている。米国現地時間6月2日には人種差別への抗議と黒人コミュニティーへの連帯を示すためのキャンペーン「Blackout Tuesday」がインターネット上で行われ、その広まりは自身のInstagram上のタイムラインが黒く塗りつぶされたことでも実感していることと思う。

SNS上では様々な議論が繰り広げられている。世界的なアーティストによるステートメントや有用な情報が拡散されることはもちろんあるが、声をあげない有名人やインフルエンサーに対して噛み付くコメントであったり、ただただ情報を拡散していることに対しての非難など、それぞれの立場に対して足元を指差して「お前はどういうつもりだ」と問うている。ラッパーというポジションは起源がブラックミュージックにあることから、今回は特にその対象となることが多いようだ。「ラップが好きならBlack Lives Matterを支持して当然だ」というコメントに対しての是非、それを言語しないことへの苛立ちを向けている人も見受けられる。支持して当然だ、ただそれをどんな形で押し出していくかはそれぞれに委ねられていいように思う。ましてやそれがアーティストなら尚更の事。

コロナ禍から昨今の情勢に至るまで、精力的に活動するMIYACHIはアメリカにも、日本にもルーツを持つ数少ないアーティストの1人である。以下、この状況下に対してのMIYACHIのステートメント。

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ニューヨーク在住の日系アメリカ人ラッパーのMIYACHIは、ニューヨーク/マンハッタンのアッパー・ウエスト・サイドにある音楽一家出身のラッパー。1stアルバムのリード楽曲「Wakarimasen」は、”英語わかりません”と繰り返すフックの中毒性の高さが話題となった。

そんな彼だからこそ、より説得力を持つ動きが発表された。マスクとサニタイザー、そしてTシャツのセットが販売されるという。元はコロナに際してのプロジェクトとして企画していたのかもしれないが、今回の全ての売り上げは、プロテストの保釈金と黒人経営者を支援する寄付金として使われるという。

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この度の一連の動きに対して、いざ対峙しようとした時に浮かび上がる感情があるのは人間なら当然のことと思う。ただその発露の仕方にはそれぞれの選択があってしかるべきだ。何も全員がSNSを通してテキストやイメージとして発信する必要があるのかどうかもわからない。何もしないよりは、偽善者で良いという意見も認められるが。このような形におけるMIYACHIによるドネーションは、この動きに少しでも力になりたいもどかしさを形にしてくれたと思う。下記リンクよりチェックしてみてほしい。

http://www.kingmiyachi.com/shop/