(Photo Credit:小境勝巳)

THE BOYZの日本ツアー「THE BOYZ JAPAN TOUR : THE B-ZONE」が無事、11月6日に千秋楽を迎えた。

2022年は韓国を飛び出し、北米、ヨーロッパ、アジアでコンサートを開催してきたTHE BOYZが満を持して3年ぶりに日本に凱旋。福岡、神戸、東京と3箇所5公演を回ってきた彼らが全力を出し切った、武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ最終公演のレポート記事をお届けする。

モノトーンを基調にしたOP映像の後に始まった1曲目は、THE BOYZの世界観が詰まった「MAVERICK」。背後からの真っ赤なライトに照らされ、黒いレザーの衣装を身を包んだメンバーの登場に、会場のTHE B(THE BOYZのファンダム名、通称ドビ)のボルテージも一気に最高潮へ。1番のサビ前ではメンバーのケビンが「Tokyo Let’s go~~~!!」とアドリブで煽り、ライブの始まりを高らかに告げた。

その勢いで「The Stealer」ではイントロのサイレンに合わせて赤いサーチライトが会場を照らし、炎の特効がますます演出を盛り上げる。

“BEST WE THE BOYZ”の掛け声とともに始まったメンバー一人一人の挨拶では、全員が日本語で自己紹介をした。ケビンが「最後の日だから思いっきり遊んでくださいね!」とMCを締めると、スタンドマイクを使った「Merry Bad Ending」へ。2番ではセンターステージへ移動し、会場一人一人と目を合わせるようにゆっくりと歩く姿が印象に残る。再びメインステージに戻った後は、サビのフロアを使ったダンスが特徴的な「CHECKMATE」。スクリーンに流れるチェスの碁盤の映像がスタイリッシュで、まるで物語に迷い込んでしまったよう。没入感も冷めやらぬまま、続くVCRでは改めて映像でメンバー一人一人を紹介。名前とMBTIが一緒に紹介されるのは韓国アイドルならではの光景かも。

(Photo Credit:小境勝巳)

シャツやトレーナーなど、お洒落なカジュアル衣装に着替えたメンバーが再登場すると、「遊びましょう〜!」の掛け声とともに会場全体が曲に合わせてクラップ。振り付けの中でハグやおんぶなど、メンバー同士のわちゃわちゃした姿を見れる「Whiplash」にファンの多幸感も広がっていく。続く「Dancing Till We Drop」、「Break Your Rules」では2人1台のトロッコに乗り込み、会場をそのまま1周。広い会場を時間をかけて周り、ファンとの時間を心から楽しむメンバーの様子が印象的だ。

センターステージに戻ってからはソヌのダンスをみんなが真似したり、ヨンフンのロボットダンスに湧いたりしたのち、会場でお土産として配られたハンドクラッパーを使って、会場のリズム感覚が試されるちょっとしたアクティビティへ。「みんなが失敗したら公演を中断して僕帰ります」(byソヌ)との脅しに震えながらも、上手にやり遂げたドビたちの姿にメンバーたちも嬉しそう。

(Photo Credit:小境勝巳)

暖かい雰囲気が会場に漂う中、ニューが「僕たちのスウィートな歌声を楽しんで」と曲振りをすると、メンバーそれぞれの美声をたっぷり味わえるスローテンポな「36.5」が流れる。改めて個々のボーカルスキルの高さが際立つ1曲に、会場全体の心も溶けたよう。後ろの映像が爽やかな青空に切り替わると、幻想的な「Lucid Dream」へ。続くMCではキューが「この夢から醒めたくないです」と思わず漏らし、ジェイコブが「これからもいろんな面を見せるために活動していくので、応援よろしくお願いします」としっかり続けていた。

リーダーのサンヨンの「次の曲は撮影OKです!」というお知らせとともに、最新の日本アルバム収録曲の「ALWAYS TOGETHER」をセンターステージでじっくり披露。日本ドビのために用意された特別なステージなだけに、その姿を焼き付けようとファンもしっかり各々のスマートフォンでメンバーの歌唱シーンを撮影していた。メインステージに戻ってからも、全編日本語曲のバラード「FLAG」をゆっくりと歌い上げる。一つ一つの言葉が胸に入ってくるような歌い方と紙吹雪の演出に、改めて絆を確かめるような歌詞が胸を打つ。

(Photo Credit:小境勝巳)

再びTHE BOYZの重厚な世界観に包まれたVCRが始まると、白ジャケットに黒パンツの衣装に着替えたメンバーたちが再登場。低音が体に響き渡る「Breaking Dawn」と最新の日本語タイトル曲「SHE’S THE BOSS」を2曲続けて披露。力強いダンスを伴う、全力でのパフォーマンスに再び会場の熱も上がる。

さすがのメンバーたちも息が切れた様子で「回復が必要」と再びMCタイムへ。ハンニョンが「もう少し皆さんの近くに行きましょうか」と声をかけセンターステージに移動すると、話題は日本ツアーでできた思い出に。

「何度も自慢している」というUSJの話や、ツアー中に食べた美味しい食べ物の話を振り返り、ジュヨンも「こんなに早く最終日がくるとは……」と寂しげ。ショッピングの話ではジェイコブがコンビニでお買い物をした話や、ニューが「ヒョンジェに教えてもらったメロンパンが美味しい」などメンバーを身近に感じられるような話題も。また、ヨンフンが「温泉に入りたい」と話すと、以前にメンバーでいった沖縄の話やキューが温泉の素の入浴剤を使ってみた話など話題はあちこちへ。ヒョンジェやジュヨンが「日本の温泉では猿と一緒に入れる」と信じていたちょっぴり天然エピソードまで、様々な面を垣間見ることができた。

(Photo Credit:小境勝巳)

そのままセンターステージで披露したのは、打って変わってかっこいい雰囲気の「Shake You Down」。THE BOYZの代名詞である、指先の角度まで揃ったコレオのフォーメーションダンスで息もつけぬほどの魅力を振りまいた。続いて、黒い布を振り付けに取り入れた「Hypnotized」でも色気に溢れたパフォーマンスを披露。歌いながらメインステージに再び移動した後は、’月の光に照らされた狼’がコンセプトの根強い人気のあるタイトル曲「REVEAL」。MCで見せる無邪気な姿とのギャップを見せつけ、改めて奥の深い魅力を感じさせた。

メンバー同士のテレビ通話風のVCRを挟んだのち、明るく爽やかな’少年美’が詰まった「Boy」を披露。ブレザーやシャツ、ベストを取り入れた制服風の衣装で登場して会場を再び沸かせた。トロピカルハウスな曲調が人気の「No Air」、そして最新タイトル曲の「WHISPER」を軽やかに歌い踊り、応援する会場も一体感に包まれる。サンヨンも「日本のファンの方は遊び方をたくさん知っているようですね」と感心しきり。

日本のファンに向けたスペシャルコーナーではファンのために練習してきたJ-POPをメンバーそれぞれがアカペラでお披露目。ヨンフンとキューがそれぞれ大塚愛の「さくらんぼ」をキュートに歌うと、ジェイコブが「たくさん日本語で歌いますね」とONE OK ROCKの「Wherever you are」を甘い声でしっとりと歌い上げた。続いて、「練習不足だけど、、、」と恐縮しながらヒョンジェが嵐の「Love So Sweet」を、ハンニョンが子どもの頃から好きだという東方神起の「Love In the Ice」を歌い、会場も大盛り上がり。サンヨンが西野カナの「君って」を歌うと、ジェイコブを初め全員がTHE BOYZの日本オリジナル曲「Stupid Sorry」を合唱。最後にソヌが同じアルバムに収録されているタイトル曲「TATTOO」のラップ部分を披露し、会場も久しぶりの楽曲に大きく沸いていた。

ツアー各地で覚えてきた方言を使ってファンへの愛を伝えた後は、前日に決めたという東京のファンの愛称「スキビ」に対して「スキビ〜!萌え萌えきゅん〜!」と決め台詞をみんなで叫ぶ場面も。公演のラストスパートに向けて、会場もだんだん名残惜しい雰囲気が漂っていく。

センターステージに腰掛けて、残りの時間を大事にするように歌った「Timeless」、客席へのサインボール投げが大いに盛り上がった「Water」を経て、本編の最後に披露したのが「THRILL RIDE」。MVでも披露していたバスローブやサングラスを身に付け、THE BOYZとドビとの”楽しい秘密の時間”を最後までめいいっぱい楽しんでいた。

アンコール1曲目は初期の人気ダンスナンバー「D.D.D」でトロッコで再び会場を一回りしてファンの近くへ。会場の熱気を再び上げると、「お知らせがあります」と切り出し2023年1月21日、22日にぴあアリーナ(横浜)でファンミーティングの開催が決定したことを告げ、さらに盛り上げる。

最後のMCでも一人一人がしっかりと挨拶。各メンバーのコメントを要約すると、ケビンは「時間が経つにつれて、1日1日を愛おしく感じています。最後まで一緒に過ごしてくれてありがとう、ドビを幸せにすることができて嬉しいです。これからもっと輝くTHE BOYZを見守ってください。愛しています」。

サンヨンは「長い時間会えなくてとても寂しかったですが、福岡から神戸、東京とツアーできてこんなにたくさんの方に愛されていることを実感しました。次会うときも皆さんを幸せにします。愛しています」と韓国語で語った。

ソヌは「特別で貴重な時間でした。この記憶を忘れないで大切にします。次に会う時まで、どこにも行かないで待っていてね。ドビは俺のだから」と決め台詞を披露。

ヒョンジェは「僕たちと一緒にいてくれてありがとうございました。また会えたら嬉しいです。ドビがどこにいても、僕が愛してることをわかってるよね?」とお互いの絆を確かめた。

ヨンフンは「今日でツアーは最後ですが、あまり残念がらないでください。すぐまた戻ってきます。ドビのおかげで1日1日を笑いながら過ごせています。めっちゃ好きです」

ジュヨンは「どこにいても、皆さんのことをずっと応援しています。頑張ってください!大好き!」とファンに”逆エール”を送った。

ハンニョンは「いつもTHE BOYZを好きでいてくれてありがとうございます。ドビがいるから毎日頑張れます。愛しています」

キューは「最後まで幸せにしてくれてありがとう。幸せでしたし、たくさん愛しています。これからもずっと幸せでいましょう。ドビ大好き!」と幸せと感謝を何度も繰り返し述べた。

ジェイコブは「今日も来てくれてありがとうございました。ドビと時間を過ごして、もっと大好きになりました。いつも愛しているし、ありがたいし、近くで会えることがとても嬉しいです。ドビの笑顔は僕が守る!心配しないでね」と優しく話し、

ニューは「来てくれてありがとうございました!今日1日とても幸せでした。次会うときにはみんなの声を聞きたいですね。愛しています、また会おうね!」と元気に締め括った。

メンバーがそれぞれ事務所やヘアメイクなどスタッフ達への感謝も忘れずに述べた後、最後に会場全体で記念撮影をしようと提案。ポーズを取るために後ろを振り向いたところで、メンバーへのサプライズ動画がスクリーンいっぱいに大写しに。日本のファンからのメッセージが映像で流れ、メンバーが驚いて客席を再び向くと、客席が一斉に「恋しかった空白は消して 残った空間を一緒に埋めていこう」と韓国語で書かれたスローガンを掲げ感動的な雰囲気に。

「サプライズってたまに本人にバレちゃうこともあるけれど、本当に気づいてなかった」「美しい最後を飾ってくれてありがとう」とみんな大喜び。中でもソヌは特に感動したようで、うるうるしながら「僕いけない……」とステージから名残惜しそうに会場を見渡していた。キューは「初めてのイベントから僕たちと一緒に過ごしてくれたことを思い出して、胸がいっぱいになりました」とこれまでを振り返り、ジュヨンは「今日来てくれたみんなの顔覚えましたからね!!」と力強く宣言。日本のドビたちと特別な思い出ができたようだ。

最後の1曲は「Daydream」。イントロの台詞部分で「Thank you for dreams come true」と改めてファンへの感謝をアドリブで伝え、歌詞の最後は「우린 꼭 다시 만나」(僕たち、必ずまた会おう)とラストにふさわしいフレーズでコンサートを締めくくった。

 

■リリース情報

『BE AWARE』
2022年8月16日(火)
デジタル配信はこちら→https://IST-THEBOYZ.lnk.to/BEAWAREPR 

■ファンミーティング開催のお知らせ

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