アジア各国のファッションディレクターに、ローカルな人気スポットやその国のストリートファッション、HIP HOPの実情を、SIXTYPERCENTのブランドディレクター Nanaが探る連載企画。
感度の高いデザイナー達が集うローカルカルチャーから、アップカミングなアイコン達を探ってみよう。
今回は、タイ・バンコクで誕生しバンコク国内約8店舗で展開をする噂のブランド「getricheasy」の創業者3名にインタビュー。中華系・東南アジア・日本・アメリカなどを全て融合したようなインスタビジュアルやブランドの創業秘密について独占インタビューをした。
Nana : こんにちは!ファウンダー3名のブランドとお話させていただくのは初めてです!よろしくお願いします!
Getricheasy team : よろしくお願いします!
Nana : まずは3名のタイトルとお名前を教えていただけますでしょうか。
Knot : 私の名前はKnotと言って、主にデザイン・フォトグラフを担当しています。
Mod : 私の名前はModと言います!基本的にはアカウントと在庫マネージメントを行っています。
Tao : 私の名前はTaoと言って、主に生産管理を行っています。
Knot : このように3名で役割を分担していますが、アイデアだったりは3人で考え発案しています。
Nana : なるほど!3人ともそれまでのビジネス背景も異なるのでしょうか?
Knot : そうですね!実は私たち3名とも高校の同級生なんですよ。
Nana : 素敵ですね!どなたが最初にブランド立ち上げを発起されたんですか?
Knot : Taoが最初に発案しましたね!私自身はシンプルなTシャツなどで始めれれば良いと思っていたのですが、「それならブランドにしなよ」という話で getricheasy が立ち上がりました。
Nana : ブランドの詳細についてもお伺いさせてください。
Knot : 私たち3名ともヒップホップが好きで、BBOYだったんです。元々この頃からヒップホップのカルチャーが本当に好きで、私とModが大学の時に交換留学で日本に1年いたんですよ。
Nana ; 本当ですか!日本にいらっしゃったんですね!
Knot : そこでよりファッションに自分が興味をもつキッカケになったと思っています。神奈川に住んでいて、東京だと原宿や新宿、渋谷などファッションを楽しめるところが沢山あって。タイと日本はファッション性が異なるというのもあったので感銘を受けましたね。
Nana : なるほど!それは何年くらい前のお話になるんでしょうか?
Knot : 私は2年前ですね。
Mod : 私は4年前です。
Nana : 違うタイミングで日本に来られたんですね!
Knot : Modが交換留学から戻るととてもファッション感度が高くなっていて、私がタイに戻ったときもファッション感度が高くなって戻ってくるという感じでしたね(笑)
Nana : それだけインスピレーションを受けたんですね!ちなみに皆さんのかこの経歴などはいかがでしょうか?
Knot : 実は3名全員ファッション業界での経験があったわけではなく、HIP HOPの業界から経験を得て立ち上げたという感じですね。
Mod : ビジネスは学生の頃に学んだこともあって、あとは日本での交換留学でのファッション分野への興味から今に至ります。
Knot : Taoは広告関連の勉強をしてシンガポールやベトナムなどでの卸売関連の生産経験がありました。私自身は日本語が専攻ではあるのですが、写真がとても好きで写真を自分で勉強していました。
Nana : getricheasyのインスタグラムはKnotさんの管理なのでしょうか?getricheasyはインスタのブランディングがいい意味でタイっぽくなく、なんだかよりアジアちっくだなと個人的に思っていたので。
Knot : SNSをより国際的にすることはかなり意識をしていますね。これは他のタイブランドとはかなり違うと思っています。
Nana : なるほど。皆さんのバンコクのストリートウェア市場についてはどう思いますか?
Knot : バンコクのストリートウェアカルチャーは4〜5年前から立ち上がった感じですね。60magでも取材されているPint (カーニバル創業者)が店舗を立ち上げて、ハイプビースト的なストリートカルチャーを持ってきた感じではないでしょうか。
今まではエクスクルーシブ商品は日本や他の国に行かないと購入することができなかったのですが、カーニバルが設立されてからはタイでもそういう商品が購入できるようになりましたね。
そのあとはタイでもファッションブランドを立ち上げることがトレンドになってきていると思います。10年前はストリートウェアなんて誰も知らなかったのに、かなり変わったと思いますね。
Nana : なるほど!タイはスニーカーの熱も熱いようですが、3名ともスニーカーも好きなんですか?
Getricheasy : 私たちはそこまでスニーカー狂ではないですね(笑)BBOYということもあって、オールドスクールのコンバースなどを愛用しているので。
Nana : 確かにそうですね!ちなみにgetricheasyのメインコンセプトは何でしょうか?
Knot : HIPHOPだけではなく時代に応じたストリートウェアを提案していくようにしていますね。というのもストリートウェアは時代で昇華されるものではないと思っているからです。例えば、タイでいうと昔はロックが流行っていて、その時はジーンズにジャケットというスタイルが多かったり。なのでストリートウェアに自分たちのデザインをのせて、できるだけシンプルに制作するようにしていますね。
Nana : デザインのインスピレーションはどこから得ているのでしょうか?
Knot : 私の場合はファッション自体というよりは、映画やコミック、音楽や写真など、自分の生活に繋がるものは全てですね。
Nana : 3名のお話を聞くと音楽とブランドが密接に関わっているように感じます。皆さんが好きなローカルのHIP HOPアーティストはいらっしゃいますか?
Knot : Thaitaniumですかね!日本でもコンサートを行っていると思いますよ。オールドスクールヒップホップを行っていましたが、今はトラップミュージックに移っていると思いますね。あとは、Thaiboy digital (タイボーイデジタル)ですかね。あとはYBですね!YBは元々BBOYでアンダーグラウンドではありますが日本でも有名なラッパーとなっています。あとはJU4Eですね!彼はレジェンド的な存在ですね!彼はクレイジーですよ(笑)Spotifyで聴けるので是非聴いてみてください。
私たちがインスピレーションを受けるのはアングラなヒップホップミュージックが多いので、うまく回答できているかがわかりませんが(笑)。
Nana : 現地の生の声が聞けてとても嬉しいです!音楽を楽しむ場合はやはり皆さんクラブへ?
Knot : HIPHOPクラブはタイに1つしかなくて、今はコロナで閉じているのでどうなっているかわかりませんが、HIP HOPのイベントは常にそこでやっていますね。
Nana : クラブミュージックもタイで有名なのでしょうか?
Knot : 通常の若者はクラブにいくのは主流ではありますね!ただヒップホップ好きはイベントがある場合はいくし、毎日行くってほどではないと思います。
Nana : 話がずれてしまってごめんなさい!ちなみにgetricheasyは店舗展開も検討されているんでしょうか?
Knot : オフィシャルストアはオンラインストアにしているのですが、今タイ国内に8店舗置いています。実は海外からもインスタDMで購入したいと連絡くることも多いので、是非海外展開していきたいと考えていますよ。
Nana : 日本でも絶対流行ると思いますけどね。ビジュアル的にもそうですし!
Knot : 日本のファッションカルチャーも混ぜたブランディングをしているので、日本のファッション市場にもフィットすると良いなと思っていますね。
Nana : ベストセラー商品は何になりますか?
Knot : ベストセラーはTシャツですが、かなり売れているのがショルダーバッグですかね!
Nana : あと日本のストリートウェアに関して何かインサイトはありますか?
Knot : 私が日本にいた時は新宿でバイトをしていたんですが、どのブランドもスタイルが完璧に違うっていうことですね。全てのブランドが全て違うVibesでブランドが展開されているということです。カルチャーに真髄したファッションが作られているという感じを受けていますね。
Nana : なるほど。まだ日本ではgetricheasyは販売されていない状態でしょうか?
Knot : そうですね!ただ是非今後日本で展開できるときがあれば展開したいと思っています!
getricheasy 創業者3名
- Knot (デザイナー/フォトグラファー)
- Mod (アカウンティング/在庫コントロール)
- Tao (生産管理)